エンタメ 書評

【ブックレビュー】磁極反転(著:伊与原 新)

更新日:

【作品情報】
 作品名:磁極反転
 著者:伊与原 新
  445ページ
 ジャンル:エンタメ
 出版社:新潮社

 おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 へーっ と思う度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : どちらかというと社会ミステリー派?

 

■作品について

磁極反転とは即ち地球のN極とS極が反対になってしまうということ。磁極が反転するまでは地磁気が減衰していくのですね。
地磁気が減衰していうことで社会各所に影響が発生、人々の生活も変化していく。
磁極逆転に向けてどう対処すべきなのか、何が起きるのかと騒ぎ始めるマスコミ、学者、政府関連の人々。主人公はフリーのライターとして地磁気減衰に関して追いかけていくのだが、その中で全く違う事件へと足を踏み込んでいく。

地磁気が体に及ぼす影響などを考える市民団体、宗教団体が発生し、やがて妊婦たちが消失することが頻発していることに気が付く主人公。
追いかけていった先で目にしたのはなんだったのか。
そして磁極反転がもたらしたものとは?

■良かった点

磁極反転、地磁気減衰のプロセスを科学的に説明してくれている。
遥か昔の地球規模のスケールで考えると磁極反転は何度も発生しており、決して珍しい現象ではないということは始めて知りました。人間の時間のスケールで考えると遥か昔で、起きたことのない事象も同然なのですけどね。
少しずつ人々の生活に影響を及ぼし、社会に変化が起きる。
暮らしている人たちの行動や心にも変化を及ぼしていくところなんかは、現実世界もきっとこうなっても不思議ではないと思わせられ、ちょっと怖くもある。

一方で後半は、地磁気減衰に端を発した妊婦失踪事件へと物語の中心が移っていく。
なぜ、妊婦ばかりが消えていくのか。地磁気減衰がどのように関わっているのか。
前半のSF展開から一転して、社会ミステリー要素が一気に強くなる。いや、「なんで?」と思わなくはないものの、それはそれで楽しめるんですが。

普段生活している限り、磁極反転などということは身近に全くないし考えることもない。そういう事象があり、発生するとどうなるのかを想像させられること、そして自分が想像することは楽しい。というか、地磁気が減衰して電波障害とか起きるからスマホ使わなくなって本を読む人が増える世界って素晴らしいじゃないですか! いやいいですね、だったら地磁気減衰してくださいよ。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

 これは自分自身が勝手に読む前に想像していただけなのですが、地球規模の天変地異によるパニックSFものだと思っていたら、そうではなかったので勝手に失望した。というか完全に裏切られた、酷い(←自分勝手)
 タイトルを見たら、誰がどうしたって、10人中10人はパニックものだと思うでしょう、絶対に。パニックものとして描いてみたら遥かに面白くなっていたのでは? 個人的にはこのネタを高嶋哲夫さんが描いたらすんごく面白い作品になっていた気がする。

 

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