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【ブックレビュー】死んだ石井の大群(著:金子玲介)

更新日:

【作品情報】
 作品名:死んだ石井の大群
 著者:金子玲介
 ページ数:304
 ジャンル:ミステリ―、エンタメ
 出版社:講談社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 デスゲーム度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 こういう人におススメ! : デスゲーム系に興味あり

■作品について

白い部屋に閉じ込められた333人の石井。
失敗すれば即、爆発の3つのゲームで試されるのは、運か執着心かーー。

14歳の唯は死にたかった。理由なんてなかった。何度も死のうとした。死ねなかった。今、はじめて生きようと思った。
この理不尽な遊びから抜け出すために。
探偵の伏見と蜂須賀の元に、石井有一という人物を探してほしいという依頼がきた。
劇団の主宰が舞台での怪演を目の当たりにし、その才能にほれ込んだ矢先の失踪だった。
唯と有一の身に何が起きたのか、そして二人の生死の行方はーー。

■良かった点

いわゆるデスゲームもの、か。
集められたのは333人の石井。
3つのゲームを行い、生き残れるのは一人だけ。
誰がどのようにして333人もの石井を集めたのか。
犯人の目的は何なのか?

そのデスゲームの一方で、石井有一という人物を探して欲しいという依頼を受けた探偵たちの物語も進む。
当の石井有一はデスゲームの参加者の一人。
追いかけるうちに浮かび上がってくる石井有一という人物像。
辿り着いた真実とは?

ということで。
デスゲームは、当たったら即死のドッジボールに、NG文字が含まれたしりとりで階段を速く上がり切った人が勝者のしりとり。
なんていう感じのモノで、大勢の石井がサクサクと容赦なく死んでいきます。
デスゲームにしてもなかなか現実感が薄い世界で繰り広げられていきますが、それも最後には全てがわかる。
オチというかは、なるほど、そっちに持っていったかという感じ。

デスゲームではあるけれど文体が軽く、展開も軽く、サクサクと一気に読み進められる。
気付いたら終わっていた感じ。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

そういう方向にもっていくのかー、という風に感じるか。
本格的なデスゲーム系を期待するとちょっと違う方向と思うでしょうね。
緊張感とか、そういったものは少ないし。
締め方が少し説明的になってしまったのは致し方ないとはいえ。

 

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