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SF 書評

【ブックレビュー】裏世界ピクニック4 裏世界夜行(著:宮澤伊織)

更新日:

【作品情報】
 作品名:裏世界ピクニック4 裏世界夜行
 著者:宮澤伊織
 ページ数:320
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★★☆
 百合度 : ★★★★★★★★★★
 こういう人におススメ! : 百合とホラーをこよなく愛する人

 

■作品について

閏間冴月を信仰する団体による襲撃をどうにか乗り越えた空魚たち。
それでも二人の裏世界探検はまだまだ続いていく。
新たな脅威が空魚に降りかかる。
そして、どこか変わった鳥子の様子。

さらに一歩先に進んでいく、女子二人の異世界サバイバル、第四弾。

■良かった点

いやあ。
とりあえず今巻は。

きましたよ!

もう、ここまで待った甲斐があったというほかありません。

百合、炸裂

です。 鳥子の行動、反応、言動が面白すぎるし可愛い。
いや実際、空魚の立場になったら怖いかもしれませんが。
鳥子に対する空魚の反応もまた面白いですね。
まさに鈍感主人公の地を行く感じですが、相手は同性の女の子ですし、空魚も普通の女の子じゃないですから仕方ないですね。
何せ依存症サイコパスですから。
と思ったけれど、見ていると鳥子も十分に依存症な感じを受けました。

でも。
いいぞ、むっつり金髪、もっとやれ!

といいたくなる、百合的には大満足な巻でした。
百合だけでなく、SFホラーサバイバルももちろん健在です。
というか、3巻では異能力バトル的な要素が強かったのに対し、4巻では原点に立ち戻ってネットロア、都市伝説、裏世界探検が主となっていて、それもまた良かった。
今巻で対象にあげられた事象はどれも恐い!
空魚はよく平気だよなあ。
いや、平気じゃないんだけど、恐ろしい目にあっているんだけど、あまりそれを感じさせず裏世界にどんどん足を踏み込んでいくのが凄いというか、ねじが外れているというか。
引きこもり気味なコミュ障で普通な人を思わせておいて、誰よりもおかしい空魚、ってのが良いんでしょうね。

空魚と鳥子もそうですが、茜理と夏妃の二人も出て来てくれたことで百合度もアップで美味しいです。
あとは、小桜にも誰か相手が出てくれると嬉しいのですが。

甘い百合と裏世界の恐怖。
非常に濃厚な一冊で、更に次が楽しみになりました!

■ここが改善できるともっとよかったかも?

今巻は素晴らしかったですね。
前述もしましたが、小桜にも冴月じゃない相手が出て来て欲しい!

 

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