みなさんこんにちは、神門です。
今回ご消化するのはこちら、
『君としらない夏になる』
です!
期待の百合の新作です!
作品情報
作品名 | 君としらない夏になる |
著者 | きぃやん |
出版社 | 一迅社 |
紹介対象の巻 | 1巻 |
ジャンル | 百合 |
作品の感想
西宮はるは、就職活動中の大学生。
だけど、なかなか活動はうまくいかずに内定をもらうことができない。
自分は何ができるのか。
将来に対して、どういうビジョンをもっているのか。
本当にやりたいことはなんなのか。
一生懸命頑張っているけれど結果が出ない。
そんなはるを見守っているのは、はるの恋人であるひーちゃん。
ひーちゃんは既に就職先も決まっているような状態で、はるのことを応援している。
だけど、頑張っても頑張ってもうまくいかないはるは、どんどん精神をおかしくしていきます。
そんなはるを見ていられなくなったひーちゃんはいいます、もっと気楽でいい、嫌なら就活なんてやめてもいい。
二人で一緒に生きていくことが一番大事だから、と。
するとはる、本当に就活をやめちゃいます!
そして、はるにあわせてひーちゃんもやめちゃいます!
二人で現実から目をそらすように、とある島へと逃避行!
就職? 女同士の恋愛? だから何?
常識を脱し、島で新たな生活を始めていく、はるとひーちゃん、二人の物語です!
「君としらない夏になる」 1巻 きぃやん/一迅社より 引用
現実から目を背けての逃避行ものであるけれど、決して暗く重いものではなく、二人とも前向きにとらえて明るく進んでいきます。
頑張ってもうまくいかないことなんていくらでもある。
そこに立ち向かっていくのも選択肢であるし、逃げるのも選択肢である。
二人の場合、はるがこのままでは壊れてしまうだろうということ、そしてそれは二人の関係が終わるかもしれないということで選んだもの。
何が一番大事かというと、それは二人が一緒に生きること、だから選んだ前向きな逃避、なのかもしれない。
あるいは、これからの人生を進んでいくうえで必要な、一時期の休息と考えたのかもしれない。
だからこそ訪れた、都会を離れてやってきた島。
ここから新たに二人どうしていきたいのか、それをすり合わせながら前に進んでいこう。
そう誓い合う二人。
状況的には就職を蹴って今後の生活どうするんだ? という問題があるのかもしれないけれど、二人に今必要なのはそれじゃないのでしょうね。
「君としらない夏になる」 1巻 きぃやん/一迅社より 引用
ずっと一緒にいようと婚約宣言をする、はるとひーちゃん。
二人だけの世界が描かれていきますが、そこにもう一人、なるこさんが加わってきます。
島でダイビングのインストラクターをしている女性です。
果たして、なるこさんはこの先二人の世界にどう絡んでくるのか?
今のところほぼ完全に閉じられた世界に二人はいる感じなので、改めて社会とどう関係していくのかがこの先描かれていくのかもしれません。
続きを楽しみにしたいと思います。