【作品情報】
作品名:ソードアート・オンライン オルタナティブ ミステリ・ラビリンス 迷宮館の殺人
著者:紺野 天龍
ページ数:312
ジャンル:ミステリ―、エンタメ
出版社:KADOKAWA
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
ソードアートオンライン度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : ゲーム世界でのミステリ―とか興味あり
クリアするまで脱出不可能、ゲームオーバーは本当の“死”を意味する。
VR世界にプレイヤーを閉じ込め、数多の被害者を生んだ『SAO事件』。
そこには、迷宮入りとなった「連続殺人事件」が存在していた――。
《アルヴヘイム・オンライン》の世界で探偵事務所を開いていた少女スピカと助手の俺は、とある手記を偶然入手する。
それはSAOの難解なダンジョンに閉じ込められた後に起きたという、おぞましき凶行の記録。
未解決の殺人事件の真相を調査しようと意気込むミステリマニアのスピカとともに、事件現場になったという新生アインクラッド二十層《ひだまりの森》の片隅にたたずむ《迷宮館》を訪れ、推理を始めるが……。
謎が紐解かれたとき、あなたの認識は覆される。SAO×本格ミステリ!
SAO(ソードアートオンライン)は未読ながらも手に取った本作。
作者が紺野さんで、今まで何作か読んだけれどなかなか面白かったので、どんなものだろうと思って読みました。
結果、SAOのことは知らなくても特に問題はありません!
いわゆるVR世界を舞台にしたミステリーというか殺人事件です。
そういう設定のミステリーは今までにもありましたので、別にSAOを知らないと、ってものでもありません。
VR世界における設定というか、仕様というか、制限というかは、作品内で必要なことを教えてくれます。
それは他のVRをもとにした作品も同じですからね。
そういう作品を読んだことがあれば、更には全く問題なく入り込めるかと。
事件そのものは、SAOとは別のゲームの中での話。
そこに、SAOの世界の中で書かれたとしか思えない手記があり、それを読むとSAOの世界で殺人事件が起きたように書かれている。
主人公は、幼馴染でミステリマニアのスピカとともに、その手記に描かれた事件を解決しようというもの。
手記の内容の視点と、主人公の視点と、二つの視点が交互に入れ替わり物語は進んでいく。
VR世界だからまあ、都合よく進む部分はあるけれど。
そこは設定でね。
ミステリ―として考えるにはなかなか難しいところもありますが・・・
SAOもそうですが、VRの世界での事件となると、
「クラインの壺」
「クリス・クロス」
という昔の名作がありますからなー。
思い入れ、思い出補正もありますが、どうしてもそっちを思い出してしまう。
でも、楽しめましたよ、本作も。
いや、あの迷宮館の謎を解ける人はいるのか?
さすがにあれは無理だろー