https://bookmaria.com

当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

エンタメ 書評

【ブックレビュー】終わらない冬、壊れた夢の国(著:八目迷)

更新日:

【作品情報】
 作品名:終わらない冬、壊れた夢の国
 著者:八目迷
 ページ数:390
 ジャンル:エンタメ
 出版社:小学館

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 熱血度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 勇者モノの変わった視点の物語を読みたい人

■作品について

誰かを殺すまで、ループは終わらない。

足を踏み入れた人間が続々と消えていくという「人食い遊園地」。
そんな都市伝説が囁かれる老舗の遊園地『サニーパーク』に、竜崎カシオは高校の友人たちと訪れた。
アトラクションを満喫し何事もなく一日を終えるはずだったカシオは、友人の一人である小練菜々に人気のない場所に連れられ、刃物で刺されてしまう。
死に至る直前、彼女はカシオにあることを懇願する。

「お願い……あせびちゃんを、助けてあげて」

カシオが目を覚ますと、サニーパークに入園した朝に、時間が巻き戻っていた。
激しく動揺するカシオは事態を呑み込めないまま、友人たちと“2回目”のサニーパークを巡る。
自分を刺した小練菜々を警戒するカシオだったが、最後まで彼女に怪しい素振りはないまま、閉園時間を迎えた。
退園するためカシオがゲートを抜けた直後、またしてもサニーパークに入園した朝に時間が巻き戻った。

混乱を極めるカシオの前に、一人の女子高生が現れる。
彼女は小寺あせびと名乗り、カシオがサニーパークから出られず同じ一日をループしているのだと告げる。
そして、このループ現象から抜け出す唯一の方法は、誰かを殺すことだと……。

■良かった点

『夏へのトンネル、さよならの出口』に始まる〈時と四季〉シリーズ最終章の<冬>
今回は誰かを殺すまでループを抜けることのできない遊園地、を舞台に展開する。

主人公、竜崎カシオは遊園地での一日の終わりに友人の一人に刃物で刺されて殺されてしまい、それを契機にループが始まる。
カシオを刺した友人・小練菜々は、カシオに「あせびちゃんを、助けてあげて」との言葉を残してループを抜ける。
小寺あせびは、もう一人のループに嵌っている女の子なのだが、あせびは遊園地を抜け出したくない、ループを終わらせたくないという。
誰も殺したくなどないカシオは、別の方法でのループ脱出を考えるが・・・

シリーズ最後の作品が一番、内容的には殺伐としているというか、展開的にね。
というか、脱出の方法がちょっとばかりエグイというのと、あせびの抱えている問題とか。
少しサスペンス的というか、今までの作品は青春を感じさせる部分の方が高かったけれど、本作ではそれが少し薄味。
ただ、そう言う方向で先を読ませたくなるようには描かれている。
今までのような作品を期待して読むと、ちょっと異なるかもしれない。
少し切ないけれどハッピーエンドでもある、のだけれど。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

『夏へのトンネル』のタイトルに夏があり、この作品がヒットしたから頑張って春夏秋冬作ったのかな?
カシオは正義感が強すぎるほど強いのだが、それ故に考え方とかに同調できない部分もあった。
特に、自責の念を感じていたアレについては、あまりにも「そう思うかもしれないけれど、それは違うんじゃない?」と思い頷けなかったのだが。
あせびも言っていたが、それを言い出したら世の中の全員にあらゆる可能性があって責任があることになってしまう。

あと吊り橋効果であせびのことを好きになってしまうのもわかるけれど。
友人達があまりに軽い扱いになってしまったのが残念。
自分ならユノを選ぶな(笑)

 

↑アマゾンリンク↑

 

応援クリックいただけると幸いです。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

アドセンス1

スポンサーリンク

アドセンス1

スポンサーリンク

fam8インフィード広告2×4+5連

-エンタメ, 書評
-, , , , ,

Copyright© マリア様の愛読書 , 2025 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.