【作品情報】
作品名:緑の窓口 樹木トラブル解決します
著者:下村 敦史
ページ数:322
ジャンル:ミステリー
出版社:講談社
おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
樹木について知れる度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : ライトにミステリーを楽しみたい
区役所に新設された「緑の窓口」では、市民の樹木に関するトラブルを解決することになる。
異動を言い渡された天野と岩浪は、市民からの依頼を受けて向かった先で樹木医師の柊紅葉と出会う。
樹木に愛を注ぐ、ちょっとずれた感じの美人、紅葉とともに、樹木に関わる人たちの悩みと謎を解決していく。
日常の謎を描いた樹木ミステリー?
まず樹木に特化するミステリーというのが珍しく、どんな謎があって、どう解決していくのだろうと純粋に興味を持たせられる。
樹木医というのも聞いたことがなかったが、言われてみればそういう医者もいるよなぁと納得させられる。
物語としては6つの謎が収録された短編集。
全部がつながって最後に大きな謎が・・・・というものではないが、それでもエピローグでは一応、今までに描かれていたことから一つの結論が出される。
ほんのりとあたたかな気持ちになって終われるのは良いですね。
謎というよりは、市役所への相談事という趣の方が強いかな。
ライトな語り口で、登場人物達の会話は軽妙、短編であるのでさくさくと読みやすい。
また、樹木に関して色々な知識を得ることが出来ます。
うーん、あたりまえだけど種類によって様々な違いがあるのですね。
桜だって何種類もあるわけで。
樹木を巡って人と人の気持ち、思いといったものも同時に描いている。
植物は、思い入れのある人は強い思いがあるでしょうから、それも分かりますね。
樹木医、なかなか素敵な職業だと思いましたが、体力勝負なところもありそうですね。
果たして続編はあるのか。
続編があるなら、天野と紅葉の関係とか、そういうのも描いて欲しいですね。
下村さんの他の作品と違って軽いです。だから、他の作品と同じようなものを考えて読むとちょっと肩透かしカモ。
緑の窓口 ~樹木トラブル解決します~【電子書籍】[ 下村敦史 ] 価格:945円 |