【作品情報】
作品名:invert 城塚翡翠倒叙集
著者:相沢 沙呼
ページ数:434
ジャンル:ミステリ―
出版社:講談社
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
ひっくり返る度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : 城塚翡翠が好き。ロジカルなミステリーが好き
綿密な犯罪計画により実行された殺人事件。
アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される……はずだった。
だが、犯人たちのもとに、死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。
大丈夫。霊能力なんかで自分が捕まるはずなんてない。
ところが……。
ITエンジニア、小学校教師、そして人を殺すことを厭わない犯罪界のナポレオン。
すべてを見通す翡翠の目から、彼らは逃れることができるのか?
犯人たちの視点で描かれる、傑作倒叙ミステリ中編集!
城塚翡翠を主人公とするミステリーの続編。
今回は3つの中編からなります。
いずれも最初から犯人、そして犯行内容は分かっている状態から始まります。
そこから、どうやって犯人を追い詰めていくか。
倒叙ミステリ―となります。
3つの中編のなかでは、やっぱり最後の一編でしょうね。
犯罪界のナポレオンとの対決。
これは作り方が上手かったのではないでしょうか。
こういう展開、見せ方できましたね、という。
犯人の追い詰め方、ミステリーとしてのロジック、そういったものを細かいところから積み上げて犯人、犯行に辿り着いていく。
そして、そのための城塚翡翠というキャラクター。
ラノベチックではありますが、ミステリーとしては本格的、というのは作者らしいもの。
犯行の内容が少し場当たり的に感じたり、都合よく展開していると感じるところもありますが。
まあ、意外とそんなものなのかもしれませんね。
これはもう完全に個人的な好みですが。
城塚翡翠が好みじゃないので、読むのが辛かった。