【作品情報】
作品名:いのちの人形
著者:横関大
ページ数:304
ジャンル:ミステリー
出版社:KADOKAWA
おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
もやっとする度 : ★★★★★★☆☆☆☆
こういう人におススメ! : 手軽に読める作品を探している
世田谷で発生した殺人事件で、なぜか警察が捜査をすること無く遺体が謎の組織「ドールズ」に回収されてしまう。
厚労省の団体ということで感染症疑いかとも思われたが、不審に感じた刑事の川村が事件を追いかける。
事件を追いかけるうちに明らかになっていく、国が隠してきた事実。
運命を狂わされた人間の物語。
国家機密に絡んだ殺人事件が発生。
それに巻き込まれたのは過去に失敗した刑事と、SEから転身したサイバー犯罪捜査官。
その国家機密というのはクローン。
こういった気になるようなキーワードで構成された本書。
内容的には重い話なのだが、横関さんの筆致だけにその重さを感じさせずにすいすいと読み進めることが出来る。
もしもクローン人間がいたら、はたしてオリジナルと同じ人間に育つのか。
オリジナルが稀有な才能を保持していたとしたら、同じような才能が開花するのか?
これは気になる点である。
まあ、サイバー捜査官たちがあんな簡単に捜索対象者を見つけてしまったり、SEの人に対する感想とか、ちょっとその辺どうなのよと思う所もあるが、そういうのを本気で落とし込む作品でもない。
テーマは重くとも、気楽に読める本である。
国家機密とはいえ、暴かれたら本当にまずいのか? というのはなかなか肌感覚ではわからないですよね。
そして最後の、あの男って、誰?
価格:1,760円 |