【作品情報】
作品名:真夜中のマリオネット
著者:知念 実希人
ページ数:344
ジャンル:ミステリ―
出版社:集英社
おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
衝撃のクライマックス度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : スピーディなサスペンスミステリーが好き
私が救ったのは、天使か、悪魔か――。
殺した後、一晩かけて遺体をバラバラにする殺人鬼――通称「真夜中の解体魔」。
婚約者を殺された救急医の秋穂は、深い悲しみを抱えながらもなんとか職場に復帰をしたところだった。
そこに運ばれてきたのは、交通事故で重傷を負った美少年・涼介。
無事、命を救うことができたが、手術室を出た秋穂に刑事が告げる。
「彼は『真夜中の解体魔』だ」と――。
涼介に復讐しようとする秋穂に、涼介は綺麗な涙を流しながら訴える。
「僕は罠にかけられただけなんです」と――。
無実に思える証拠を見せられた秋穂は、ためらいながらも涼介と真犯人を探すことになるが……。
ミステリ―というよりは二時間もののサスペンスという印象。
交通事故で重傷を負った少年を助けたが、その少年は『真夜中の解体魔』と言われる残酷な連続殺人犯かもしれない。
だけど、その少年は罠にかけられただけで無実だと訴える。
婚約者を『真夜中の解体魔』に奪われた主人公の秋穂は、どちらが真実なのかを探そうとする。
物語としては物凄く奇をてらったものではないけれど、面白そうな要素を含んでいる。
秋穂は少年を信じ、無実を証明するために病院を逃げ出し、警察の手から逃れるべく動き、真犯人を探し出そうとする。
そうした中で明らかになっていく真実。
そしてラスト。
色々と盛り込まれているんだけど。
この作者さんは主人公を女性にすると駄目なんかなぁ。
とにかく秋穂が考えなしというか、早とちりというか、思い込みが激しいというか。
理性的でも知性的でもなく、なんでそんな風に考えて行動するのか、と思うようなことばかり。
それともこれが逆に男が主人公で、助けようとしているのが可憐な美少女ならそうは思わないのか。
色々と上手く展開していくのはエンタメと考えれば別に良いのだけど、主人公の発言、行動に納得できないと読むのが辛いかも。
そう思う人は少数派なのだろうか?
秋穂の言動に全く感情移入できないのが辛い。
あと犯人含む、殺人に絡む人たちの動機、考えが意味不明だ。
そんなことするか?