【作品情報】
作品名:ムゲンのi(上)
著者:知念 実希人
ページ数:352
ジャンル:ファンタジー、ミステリー
出版社:双葉社
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
ファンタジー度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : ファンタジー設定でもいける
眠りから醒めない謎の病気〈特発性嗜眠症候群〉通称イレスという難病の患者を3人も同時に抱え、識名愛衣は戸惑っていた。
霊能力者である祖母の助言により、患者を目醒めさせるには、魂の救済〈マブイグミ〉をするしか方法はないと知る。
愛衣は祖母から受け継いだ力を使って患者の夢の世界に飛び込み、魂の分身〈うさぎ猫のククル〉と一緒にマブイグミに挑む――。
突然、昏睡状態に陥り、目覚め亡くなってしまった患者たち。
主人公の識名愛衣はそんな〈特発性嗜眠症候群〉通称イレスという難病の患者3人をみることに。
とはいっても眠ってしまっている相手に何をできるわけでもない。
しかし、霊能力者の祖母から、患者を目覚めさせるためには患者の夢の世界にいって患者たちの魂の救済をするしかないという。
愛衣は、患者たちの夢の中に飛び込んでいく。
と、完全にファンタジー設定で、医療ミステリ―とは別もの。
しかし、物語全体には謎がちりばめられており、イレスを患い愛衣が担当することになった患者たち。
そして、愛衣の先輩が担当するもう一人のイレス患者。
愛衣が幼少時に受けた事件。
世間で発生する事件。
そういった謎が色々とある中で、一人ずつ魂の救済をすることで、その謎に少しずつ近づいていく。
夢の世界はファンタジーなのでなんでもあり。
それでも、その人の抱える傷であったり、悩みであったり、そういったものに少しずつ迫っていくのはミステリーのようでもある。
患者たちの悩みや傷を完全に癒すことは出来なくとも、和らげることはできる。
そうしてイレス患者を全員目覚めさせた先には何があるのか。
それは、下巻を読んで。
うーん。
まあ、ファンタジー部分はファンタジーとして。
主人公の愛衣がまた感情的で、なんというか落ち着きがなく、その言動にイマイチ共感できないんだよなぁ。。。