十二月に入り、寒さが随分と身に沁みるようになってきた。花寺、リリアン双方の学園祭もつつがなく終了し、先日にはお互いの生徒会メンバーが集まって簡単な慰労会まで開催した。乃梨子は幹事に近いような役割を請けおい、会場の準備やらゲームの景品の買い出しやら、色々なことに走り回った。
大変ではあったが、これで年内の大きな行事は終えた。年が明ければ来年度に向けた選挙や三年生を送る会などが控えているが、とりあえず今はゆっくりと出来る時期だ。期末テストを除けば。
「う~、さむっ」
風に身を縮こまらせる。
街の中は既にクリスマス商戦に突入していて、様々な趣向をこらして集客しようというお店で活気づいている。
そんな街中を歩いていると。
「あーっ、乃梨子じゃん。久しぶりー」
と、声をかけて振り向いてみれば、中学時代の友人が手を振っていた。
「光、久しぶりー」
乃梨子も手をあげて応じる。
中学時代に仲が良く高校時代でも付き合いがあるのは三人ほどだが、そのうちの一人が光だった。 他の二人とは別の高校に進学し、茶髪にピアスと少しギャルな女子高校生っぽい外見だが、中身は意外と真面目な性格だということを乃梨子は知っている。
「春日や唯とは会ってるの?」
「たまにね、メールとかもくるし。光は?」
「あたしも同じようなモン」
立ち止まって、なんとなく話に花を咲かせ始める。
ちょっと話しただけで中学時代のノリに戻ることができる。リリアンは決して嫌いではないけれど、やっぱり周囲はお嬢様ばかりだから乃梨子も周囲につられてしまうところがある。その点、中学時代の友人達は気の置けない仲間で、非常に楽だ。
「そういやー乃梨子さ、この辺、結構いること多いよね?」
「んー、そうかも。もしかして、見かけたことあったとか?」
「うん、あたしさ、学校終わったら大抵この辺ぶらぶらして時間潰して帰るから」
「なんだ、だったら声くらいかけてくれたらよかったのに」
「そう思ったけどさ、乃梨子、彼氏と一緒だったから悪いかなーと思って」
「あ、そうだったんだ…………って、ん?」
思わず首を傾げる乃梨子。
「は、何ソレ。見間違いじゃない、そんなのいないけど」
「いや、見間違いじゃないって。えっとー、あたしが見かけたのはね……」
と、光がいくつか挙げた日や様子を聞いて、乃梨子はようやく思い当たった。光が目撃したのは、乃梨子が祐麒と一緒にいた時のことだ。
考えてみれば祐麒ともよくこの辺で会うことがあったし、直近では慰労会の準備のために会場を探したり、色々と買い出しを繰り返したりと、短期間で祐麒と一緒に出歩くことが多かった。
放課後にこの辺をぶらぶらしているというのであれば、目撃されてもおかしくない。大体、歩くところ、行くところなんか決まっているのだから。
迂闊だった。リリアンの生徒は寄り道が禁止されているし、花寺の生徒もこの辺はあまりテリトリーではないと聞いていたから大丈夫だと思っていたが、まさか光に目撃されているなんて思いもしなかった。
「あぁ……そ、そういうことだったのか。まさか、見られていたなんて」
頭を抱える乃梨子。
「あのね、光、違うの。あれは」
「ん? あー」
乃梨子の様子を見て、光が顎に手をあてて頷く。
「分かってる、分かってるから。そういうことなんでしょ?」
肩を抱いて身を寄せながら、光は全て理解しているといった表情でウィンクしてみせる。
「あ……う、うん」
誤解だとわかってくれたのだろうかと、つられるように頷くと。
「他の皆にはまだ秘密ってことなんでしょ? 乃梨子はそういうの、隠しそうだもんね」
「ちょ、光、違うって。私と祐麒さんは別にそんなんじゃ」
「ん、ユウキさん、っていうんだ、へー、ほほー」
「もー、だから、別にまだ彼氏とかそういうんじゃ」
「まだ、ってことは、交際し始めたばっかって感じ? 確かに、一緒に居る時もそんな感じだったもんね」
「ああもうっ」
一度信じてしまった、というか乃梨子も光の言に頷いてしまったところはあるが、とにかく光は乃梨子が何を言おうと照れているとしか思ってくれない。
「ああもう……それでいいわよ」
疲れた乃梨子は、がっくりと肩を落として諦めることにした。
どうせ光は別の学校だし、滅多にあうこともないし、こう見えて口が軽いわけでもない。言うなと言えば、他言することはないはず。誤解されたままというのは由々しきことではあるが、改めて関係性を説明して納得させる労力を考えると、もういいかという気になってしまったのだ。
「いやー、乃梨子にも彼氏ができるとかね、感慨深いわー」
「はいはい、そうですね」
と、適当に流してしまったのだが。
それが間違いだったということに、乃梨子はすぐに気が付くことになる。
翌週。
学校帰りに乃梨子は買い物をしていた。寄り道禁止の校則だが、一度帰宅してからまた街に出るというのは非常に面倒くさい。それに乃梨子の場合、菫子の家に住まわせてもらっているものの、菫子も仕事で夜が遅いことも多い。だから買い物といっても私物ではなく、夜ご飯であったり明日の朝ご飯であったり、生活に必要な物の買い物だ。それくらいだったら良いだろうと勝手に自分の中でルールを甘くして、こうして堂々と寄り道をしているわけだ。
今日の買い物は、夜ご飯と明日の朝食のパン。それから、ティッシュペーパーが残り少ないから買ってきてほしいと菫子から頼まれている。とりあえず、おかずとパンを購入し、それから今日一番安いはずの薬局へと足を向ける。
しばらく歩いていると、前方に光の姿が見えた。話しかけようかとも思ったが、どうやら別の友達とおしゃべりしているようなので、乃梨子に気が付くようなら軽く声だけかけて通り過ぎようとした。
徐々に近づいていくと、光も乃梨子に気付いたようで顔を向けて笑いかけてきた。乃梨子も軽く手をあげ、そのまま行き過ぎようとしたのだが。
「…………って、ほええええええええっ!?」
思わず奇声をあげてしまった。
「ちょっ!? な、ど、どうしたのよ乃梨子?」
光がちょっと引き、他の人の目も引いてしまって慌てて口をおさえるものの、驚きを消すことは出来ない。
なぜなら。
「なっ、なんで祐麒さんが!?」
歩いてきた乃梨子からは死角になって見えなかったが、光とお喋りしていた相手はなんと祐麒だったのだ。
祐麒は、なんともいえない曖昧な苦笑のようなものを浮かべて乃梨子を見ていた。
「ああ、二条さん。いや、なんでというか……」
困ったように頭をかく祐麒の言葉を引き継いだのは、光だった。
「ぶらついていたらさ、福沢さんが一人で歩いているのを見かけたから、ちょっと話しかけてみたんだ」
「ひ、光ぅ……」
そうだった。光は男子に対して物怖じしない性格なのだ。だからといって、まさか面識のない祐麒に話しかけるなんて、さすがに想像していなかった。
「……で、ど、どうゆう話をしていたのよ?」
問題なのはそこだ。
光がどんなことを聞いて、どんなことを祐麒に吹聴していたのか。また、祐麒がどのような受け答えをしていたのか、そこが重要だ。
「大丈夫、変なことは言ってないから。乃梨子の良い所とか、中学時代のちょっとしたエピソードとか」
「や、やめてえぇぇっ!」
「は、恥ずかしいこととか言ってないから大丈夫だってば。ちゃんと、女子力もアピールしておいたし」
「だ、だから、そういう余計なことはやめて」
「何、遠慮してるの? あ、そか、そーゆーのは自力でアピールするって?」
「ああ、もう…………」
頭が痛くなりそうだった。ちらと横目で祐麒を見れば、寒さのせいか鼻をすすりながら乃梨子と光のことを傍観している。まあ、会話には入りづらいところだろう。
「と、とにかく、こんな寒いところでいつまでも話しているのもなんだし、私、買い物の途中だし、そろそろ」
「買い物、って晩御飯?」
手に提げたビニール袋の中身を見て、光が尋ねてくる。よくわかったなと思ったが、ビニール袋から長ネギが飛び出ているから分かりやすかったか。
「だったら、もう買い終わったんじゃないの?」
「いや、あとティッシュペーパー買わないと」
「ふーん、ティッシュ」
「うん、最近、使用量が多くて」
季節の変わり目、寒暖差が激しかったこともあってか菫子が鼻風邪を引いたもんだから、すぐに減ってしまうのだ。隣で同じように鼻を啜っている祐麒がいたので、なんとなく顔を見る。
「…………あ~、なるほど、そういや乃梨子、家を出て一人暮らしだっけ? そりゃあ、使用量も多くなるわよねぇ」
「え? いや、一人暮らしじゃなくて、叔母さんと同居だけど……確かに叔母さん仕事忙しいから一人の時多いけど」
「要は似たようなもんってことでしょ。それにしても、そんなティッシュが追い付かなくなるほど、凄いの?」
「うん、もう毎日大量に出るからさ、追いつかなくて。使用済みのティッシュがゴミ箱から溢れんばかりだよ」
「おおぉ、すげぇ……こんな優男風で絶倫……てか、乃梨子も毎日そんだけ大量に出させているってことで、いつの間にそんな、ちょっと羨ましいカモ……あたしの別れた彼氏ときたら、せいぜい一日に……」
「光? 何の話?」
「だから、毎日凄いってことでしょ?」
「う、うん、そうだけど、だから何が……」
そこで乃梨子は頭の中で連想をつなげた。
光は乃梨子と祐麒がつきあっていると勘違いしている。そしてティッシュ、大量の消費、祐麒をチラ見、一人暮らし(違うけど)、といった単語から出される結論は。
辿り着いた解に、乃梨子は一気に赤面した。
「あの、ちょ、光っ!」
しばらくフリーズしていた乃梨子だったが、とにかく光のとんでもない誤解をとかなければいけないと思い、慌てて動き出そうとして。
「――ね、福沢さん。そんなに精力満タンで、乃梨子が毎日なほど凄いならさ、よかったら今度あたしと……あ、別になんなら乃梨子も入れてのなら、あたしは3ぴ」
「ごるぁぁぁぁああああっ、ひ、他人(ヒト)の男に何してんのよっ!?」
更にとんでもないことを祐麒と話していて、襟首を締め上げて祐麒から引き離す。
「あ、いや乃梨子、別に奪うつもりとかじゃないから。ただ、どれだけ凄いんだろうって思ったら、味わいたいな~、なんて」
「味わいたいな~、じゃないわよ、この色情狂!」
「ちょ、毎日ゴミ箱ティッシュまみれにしてヤリまくりの乃梨子に言われたくないわよ!」
「ちょ、ちょっとちょっと、二条さんも来栖さんも、声、声、抑えて」
「え…………あ」
祐麒の声に、人通りの多い街中の往来だということを思い出す。そして自分の発言を思い出して、恥ずかしさで急速に顔面が、体が熱くなる。
「あぁ……ひ、光のせいだかんねっ」
赤面しつつ体を震わせる乃梨子。一方の光は、少しは恥ずかしそうな素振りを見せるも、すぐにひょうひょうとした表情に戻る。
「や、ごめん。そこまでヤってるなら、大丈夫かなと思って。てかさー、あたしもさすがに3人でとかしたことないけど……ちょ~っとは興味あって、あ、ちょっとだけだよ? んで、乃梨子だったら知ってる相手だし、まあいいかって思ったからさー」
「だから、そうゆうことじゃなくて……」
「あ、はい、すみません」
光の両肩を強く掴んで乃梨子が正面から語りかけると、光は怯えたようにしながらも素直に謝った。
「分かってくれたなら、いいけどさ」
「今後は自重するよ……っと、いけない、バイトに遅れちゃう。それじゃあたし、行くからまたね」
ケロっとして、光は小走りに去ってしまった。
後に残された乃梨子は、精神的疲労からげっそりしていた。今日はもう、さっさと帰って休みたい。
「あの、さ、二条さん」
「何よ?」
「えーと、来栖さんにさ、肝心の誤解がとけてないんじゃないかな?」
「…………」
祐麒に改めて言われて。
確かに光は乃梨子に謝りはしたものの、乃梨子と祐麒が付き合っていると思い込んだままだ。それどころか、それ以上のことを勘違いしたままだ。
「ああっ、し、しまったぁ!! ちょ、なんで何も言わずに帰しちゃうんですかっ!?」
「俺っ!? 無茶言わないでくれよ」
初対面の光に対して祐麒がどうこうするというのは無理があるかもしれないが、明らかな誤解なんだから、それくらいどうにかしようとしてくれてもいいではないかと思ってしまう。
「大体さ、何の話だったのか完全には良く分からなかったし。来栖さんは、俺と二条さんが付き合っているって思ってるんだよね。それくらいの誤解ならさ」
「それくらいじゃないから困ってるのよっ」
「それくらいじゃないって、あとは何を」
「何をって、だから私と祐麒さんが…………って、何を言わせる気ですかHENTAIですか!?」
「なぜにっ!?」
思わず口にしそうになり、慌てて祐麒の襟元を締め上げる。
締め上げられた祐麒の顔を見ると、どうやら本当によく分かっていないようで、とりあえず手を離す。
乃梨子たちの会話全てが聞こえていたわけではなかったのか、あるいは本当に考え付いていないのか。もしも後者だとすると、乃梨子一人が連想してしまったのは恥ずかしいことではないだろうか。
ゆっくりと締め上げていた手を離すと、ぜえぜえと荒い呼吸の祐麒が横目で見つめてくる。
「だ……だいたいさ、そもそも二条さんが自分で言っちゃったじゃん」
「な、何をですか?」
「だから、『人の男を取るな』みたいなことを……」
「はぁ? 何、寝ぼけたこと言っているんですか。私がそんなこと、言うわけないじゃないですか」
「で、でもさ、来栖さんに凄い剣幕で」
「だから、勝手に捏造しないでください。どうして私がそんなこと…………」
と、そこでピタと乃梨子の動きが止まる。
4,5秒ほど固まった後、頬のあたりから耳、そして首のあたりまでうっすらとピンク色に染まっていく。
「あっ、あれは、とんでもないことを言った光を諌めるために口にしただけだしっ! 光は、私と祐麒さんのこと、そういう風に勘違いしていたから、ああ言った方が説得力があると考えた末の発言ですからっ!」
「そ、そうだったんだ?」
「そ、そうだったんですよ?」
しら~っと言い張る乃梨子であったが動揺は隠しきれないようで、手を振った際に持っていたスーパーの袋を落としてしまった。
「わ、と」
しゃがみこみ、慌てて中からこぼれた商品を拾おうとする。幸い、卵などの割れやすいものはなかった。
「あ、大丈夫?」
祐麒も拾うのを手伝おうとその場にしゃがみ込み、手を伸ばすと。
「あ」
「あ……」
どこかのラブコメのように同時に同じものを拾おうと手を伸ばし、二人の指と指が触れ合った。
「あ、と、ごめ」
「や、すけべっ!!」
ラブコメと少し違ったのは、乃梨子が咄嗟に手にした長ネギで祐麒の頬を引っ叩いたことだった。
長ネギとはいえなかなかに太くて長くて立派、遠心力も、手首のスナップもきいて強烈な一撃となった。
「ちょ、二条さん、食べ物でそれはないんじゃない」
「ちゃんと洗って食べますから」
長ネギをビニール袋に突っ込んで立ち上がる乃梨子。
「持とうか?」
「結構です」
「ちぇっ、人の親切を」
「そんな親切、裏に何があるかわからないですし」
「あ、バレた? 久しぶりに二条さんの料理でも、なんて思ってたのに」
「…………その程度で、私の手料理なんて、割にあわないですよ」
「ははっ、まあ、冗だ……」
「――はい」
「はい?」
いきなり、左手に持ったスーパーのビニール袋、右手に持った通学かばんを祐麒に向けて突き出す乃梨子。祐麒は、戸惑う。
「全部の荷物を持ってくれるなら、まあ、ちょっとくらいご馳走してあげなくもないですけど」
ぶっきらぼうに言う乃梨子を見て、祐麒は破顔する。
「喜んで持ちますとも、お姫様」
荷物を受け取る祐麒。乃梨子はくるりと背を向けて歩き出す。
「あれ、どこ行くの二条さん?」
「追加で買い物です。二人分の材料、足りないし」
それに、当初予定していたものと違うものを作ろうとも思っているし。と、内心で乃梨子は呟く。
そうして二人は、夕暮れ時の街中を並んで歩いて行くのであった。
薬局でティッシュペーパーを買い、近くにあったスーパーに入って改めて食材を購入するべく見て回る。
そうしてレジに行くと。
「あっれー、乃梨子」
「え、光? バイトって、ここ?」
「そうなんだよねー」
少し意外であった。
「……ねえ乃梨子。これって、もしかして今夜使うの?」
光は籠の中の商品を見て、続いて隣に並んでいた祐麒に目を向けて、尋ねてきた。
「え、あ、うん、こ、こいつがどうしてもっていうから、仕方なく……」
「ふぅん、そ、そうなんだ……」
なぜか、引き攣った笑みを浮かべている光。
籠の中に入っている商品を改めて見る。必要なものだけを追加したから、たいした量はない。
ニンジンとナスとキュウリ。
「さすが……ティッシュも新品の五箱買って、万全だね。しかし、乃梨子がそんなマニアックなプレイをしているとは、さすがに思わなかった……まあ、今度、感想とか聞かせてよ……あ、ちゃんと綺麗に洗って使用しているんだよね?」
「え、そりゃそうだけど……?」
はて、と首を傾げる乃梨子だが。
もう一度、食材を見て。
「………………っ!? ちょ、ちがっ、光あんた変な誤解してっ」
「はい、ありがとうございました。乃梨子、後ろがつかえているから、ほら」
「え、あう、あ」
あわあわとするが、夕方の買い物時とあり主婦らしき人たちが行列を作っていて、立ち止まっているわけにはいかない。そのまま押されるように、レジを抜け出る。
「どうしたの二条さん、なんか変だけど」
「え……と、ほ、本当に祐麒さんは、分かってないの?」
「何が?」
と、真面目に訊きかえしてくる祐麒の姿は、芝居をしているようには見えなかった。
ということは、またしても乃梨子だけが理解できたということか。理解できた乃梨子は、おかしいのだろうか。
体の芯から熱くなってくる。
「ち、ち、違うんだからっ!」
赤くなって小さく言い捨てると、乃梨子は逃げるようにスーパーの出口へと向かう。
祐麒は商品を急いでビニール袋に入れると、慌てて背中を追いかけた。
「ちょっと、二条さん?」
「し、知らないっ!」
「って言っても、ほら、鞄。荷物」
ずんずんと大股で歩いて行く乃梨子を、両手に荷物を抱えて追う祐麒。
光はレジからこの光景を見て、乃梨子が祐麒を尻に敷いていると思い、夜はやっぱり乃梨子の方が上なんだろうかと思ったのであった。
……尚、乃梨子が作ろうとした料理は謎である。
おしまい