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エンタメ 書評

【ブックレビュー】歌われなかった海賊へ(著:逢坂冬馬)

更新日:

【作品情報】
 作品名:歌われなかった海賊へ
 著者:逢坂冬馬
 ページ数:376
 ジャンル:エンタメ
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 若者たちが眩しい度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 重厚なテーマのエンタメ作品が読みたい

■作品について

1944年、ナチス体制下のドイツ。
父を処刑されて居場所をなくした少年ヴェルナーは、体制に抵抗しヒトラー・ユーゲントに戦いを挑む
エーデルヴァイス海賊団の少年少女に出会う。
やがて市内に建設された線路の先に強制収容所を目撃した、彼らのとった行動とは?

■良かった点

ナチスドイツの体制下におけるドイツ。
そこで生きている少年少女の想いや行動を描いていく一作。

厳しい統治生活に対抗した若者グループ、エーデルヴァイス海賊団は本当に存在したのですね。
本作で初めて知りました。
史実に基づきつつそれをうまいことエンタメ作品に昇華させている。
当時は仕方なかったとはいえ、ナチスのやることは絶対に正しかったのでしょう。
おかしいと思ってもそれを見ないふり、知らないふりをして自分たちが正しいと思うしかなかったんだろうなとも思える。
もしも反抗したら、自分がどのように扱われるか。
あるいは、そもそもナチスが絶対に正しいと教育されればおかしいと思うこともないかもしれない。
それでも、自分たちが信じるもののために動いたヴェルナー達の姿が眩しく映る。
彼らのもつ正義、彼らが考える正しい姿。
今の我々からはその方がより正しいと思えても、当時の状況では周囲がそれを許さなかった。
少年少女たちの歌は、大人たちには届かなかった。
それがなんとも切なくもあり、現実的でもある。

主人公が少年少女ということもあり、彼らの行動や精神も理解しやすいので読み進めやすい。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

内容は重いものだけど、文章としては読みやすく進められました。

 

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