こんにちは、神門です。
アンソロジーは、色々な作家さんが書くこともありますが、その作品をどこまで知り、愛しているかによって質が異なります。
よく分からない、表層的な理解で描かれたアンソロジーは、その原作のファンからも評価が低くなります。
今回は珍しくそんなアンソロジーから一冊、『十三機兵防衛圏 公式コミックアンソロジー』の感想です。
作品情報
作品名 | 十三機兵防衛圏 公式コミックアンソロジー |
著者 | 片桐 いくみ (著), 梵辛 (著), 晴瀬 ひろき (著), ほか (著) |
出版社 | KADOKAWA |
紹介対象の巻 | 1巻 |
ジャンル | 十三機兵防衛圏のアンソロジー(沖野×比治山メイン?) |
作品の感想
『十三機兵防衛圏』とは、PS4で発売されたドラマチックアドベンチャーゲームです。
なお、ゲームを御存じない方のために少しだけご紹介しますと、本作は80年代の架空の日本を舞台に、滅亡に向かう世界に抗う少年少女達の戦いを描いたジュヴナイルSFアドベンチャーです。
制作者が「SF全部盛り込んだ」と言っているのは誇張でもなんでもなく、本当にSFの美味しい要素が詰め込まれています。
- 機兵と呼ばれる巨大ロボットを操り怪獣たちと戦う
- 時間を超えて繰り広げられる物語
- 記憶改変
- ループ
- 日常から非日常へ
- さらに、そんな世界でのボーイミーツガール
もう、好きな人には堪らない作品となっています!
アドベンチャーパートにプラスして、SLGパートはタワーディフェンス!
最初は「うーん?」と思ったりもしますが、徐々にハマっていくものがあります。
で、そんなゲームの公式アンソロジーがようやく発売されました。
まあ、評価は高いけれどある意味マニアックなゲームでもあるので、仕方ないところもありますが、もっと色々と展開してくれると嬉しいです。
本アンソロジーでは、ゲーム中の重い展開ではなく(まあ、ゲーム中でも明るいパートはありますが)、主として全てが終わった後の世界で、主要十三人の男女の仲について描かれています。
SFではありますが、やっぱりボーイミーツガールな作品ですので、それがメインとなるのは正しい方向だと思います。
もちろん、真面目な考察、推敲や、物語の隙間を埋めるようなのも良いと思いますけど、本作はあくまでキャラメイン。
その中でも目立っていたのは・・・・
皆さん、沖野が好きだな!
ということでした(笑)
いや、私も好きですよ、沖野と比治山のカップルは!
なんというか沖野、可愛いですよね。。。。
「十三機兵防衛圏 公式コミックアンソロジー」 片桐 いくみ 他/KADOKAWAより 引用
次に目立ったのは由貴ちゃんかな。
冬坂&ウサミのコンビ、そして奈津乃もぼちぼち。
逆に、恵や東雲先輩はあまり目立っていませんでした。
この辺は、アンソロジーに集まった作者さんの好みとかも出るから致し方ないところですね。
でも、霧月さんの短編では、全女性陣のブルマ姿が描かれていますので、そこを楽しみにしてください!
「十三機兵防衛圏 公式コミックアンソロジー」 片桐 いくみ 他/KADOKAWAより 引用
もともと原作ゲームの絵柄が好きなだけに、アンソロジーだと絵柄も当然ながらバラついてしまい、こんなの自分の好きなキャラクターじゃない!
などと思わずに、そこは見てやってください。
ただ、全般的にはちゃんと本作のゲームが好きな人が書いているんだなとは感じられました。
こういうアンソロジーだと、作品を良く知らない、殆どプレイしたことないけれど噂でこんなストーリー、こんなキャラクターだろう、みたいな感覚で書かれていたりするものがたまにあります。
- いやいや、このキャラはこんなセリフを言うわけがない!
- こんな行動するわけがない!
そう思うと一気に興ざめするものですが、そういうのはなかったかなと。
「十三機兵防衛圏 公式コミックアンソロジー」 片桐 いくみ 他/KADOKAWAより 引用
好きだし、面白い作品だし、多くの魅力的な少年少女がいるだけにもっとメディア展開されてもよいと思うのですが、やっぱりマニア向けなんですかね、ゲーム自体が。
SF+SLGはウケないのか。。。
またプレイしたくなってきます。
さすがのこの内容で続編は難しいでしょうか、出て欲しいなぁ。。。