【作品情報】
作品名:吸血鬼の原罪 天久鷹央の事件カルテ
著者:知念 実希人
ページ数:352
ジャンル:ミステリ―
出版社:講談社
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
吸血鬼の謎度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : シリーズのファン
東久留米市の公園。荒川の河川敷。
そして、東京湾の沿岸。
三つの場所で相次いで見つかった遺体。
被害者はいずれも首すじに二つの傷跡があり、
ほぼすべての血液が抜き取られていた……。
まるで「吸血鬼」が起こしたかのような連続殺人。
捜査一課の桜井公康から内々に相談を受けた
天才医師・天久鷹央は、事件解明に動き出す。
シリーズの新作、今回は吸血鬼??
発見された遺体からは、ほぼすべての血液が抜かれていたという状況。
さらに目撃者がみた、吸血鬼のような容疑者の姿。
そんな事件の話を聞いて、鷹央が興味をひかれないわけがありません。
ということで、いつもの面々で事件解決に向けて動きだす。
事件の謎は当然ながら医療に関係があるわけで、それは素人には分からんのですが。
事件の裏にあるものについては考えさせられるというか。
外国からやってきた技能実習生を安く使い捨てる会社。
そうならざるをえない日本の社会構造の問題なのかもしれないけれど。
ただ、この辺のことって結構前から問題になっていて、今も継続しているんですかね?
良く分からない。
ミステリ―というか、真犯人の動機と、真犯人に対する事件の終わらせ方は良かったのではないでしょうか。
安定のシリーズ作品。
うーん、やっぱりなー。
鷹央の他の人への接し方は、そこに理由はあれどかなり苛つかせられるというかなんというか。
そこは百歩譲るとして、小鳥遊への接し方の酷さは読んでいて辛い。
ギャグじゃなくていじめでしょ。
小鳥遊が大事にしているものとか、口にして伝えていることを悉く切り捨てていくのはどうなんだか。
ある意味で、それだけ小鳥遊に心を許して甘えているのかもしれないけれど、読んでいる方は気分が悪くなりますね。