【作品情報】
作品名:日本核武装
著者:高嶋 哲夫
468ページ
ジャンル:エンタメ
出版社:幻冬舎
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
ご都合主義 : ★★★★★★★★★☆
こういう人におススメ! : 核の抑止力を理解したい人
日中問題に核を持ち込んだリアルサスペンス小説。
尖閣諸島問題やら北朝鮮の核開発、そしてアメリカとの関係など、まさに日本をとりまく様々な問題に対してどうすれば良いのか、どうするべきなのかということに切り込んだ作品。
中国や北朝鮮の強気に対して弱腰の日本、今のままの日本の外交では諸国に食いつぶされるだけ。
だからこそ、今こそ「核」に対して日本も踏み込んでいくべきだと、若き官僚が奔走していく。
高嶋哲夫さんといえば、自然災害を題材にしたパニック小説が素晴らしいと思うが、こういったサスペンスものも上手に書かれますよね。
正直、核保有に踏み込んだものを書くとなると、色々と意識しないといけないことがあるような気がしますし、正直自分も読んでいて「こんなこと言わせて良いのか?」と、小説の登場人物とはいえ考えてしまいましたよ。
ただ読んでいくと分かるのは、別に著者にしろ主人公にしても、「日本も核武装すべきだ」と言っているわけではない。あくまで最悪の事態、戦争を避けるための手段として核の存在をうまく使えということ。
日本の一人の若手官僚が、アメリカ、中国の優秀な若手官僚であり友人でもある男女と情報交換しあい、首相や大統領をも相手にして振り回すというのは「いやいや、そんなことありえないだろ」と内心で思いつつも、痛快である。
政治問題はなかなか難しいところあるけれど、こういった小説で読ませてくれると分かりやすい。いやもちろん、簡易化しているとか、作者に依ってくる部分があるとか、わかっていますけれど。
大きな嘘、虚構を、まるで本当のことのように読ませるのが高嶋作品の凄さだと思う。
エンタメ作品としては極上。
都合よく進み過ぎというのはあるけれど、エンタメ作品だしこれはこれで良いとしたい。
だっていくら頭が良くてアメリカ留学先でもトップクラスの友人が出来たとはいえ、その友人二人が二人とも米国と中国で偉い人の側近的に仕えていて、連絡とってうまいこと渡っていくとか、どんだけだよって思いますもん。
でも、そうでもしないと物語としては中国、アメリカなんかにうまいことやられて日本はジリ貧で終わりました、なんてなっちゃって、そんなの作品として面白くもなんともないですもんね。
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価格:1,496円 |