SF 書評

【ブックレビュー】砂漠の惑星(著:スタニスワフ・レム)

更新日:

【作品情報】
 作品名:砂漠の惑星
 著者:スタニスワフ レム
 ページ数:319
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 静謐な恐怖度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 文章から絵をイメージできる人

 

■作品について

六年前に消息をたった宇宙巡洋艦コンドル号。
その創作のため砂漠の惑星に降り立ったのは無敵号のクルー達。
彼らが発見したのは、無残に変わり果てた船体であり、生存者を見つけることは出来なかった。
しかし、敵から攻撃を受けたような形跡はない。
探検隊は、この星の探索を続ける。その先で見たものとは?

■良かった点

レムの作品といえば「ソラリス」が最も有名であろう。
だが「ソラリス」なんかは、その内容ゆえに読み手を選ぶというか、難解というか、読んでも理解が追いつかないというか。
とにかく、そういう作品である。
対して本書「砂漠の惑星」は、読んでいても分かりやすく、レム未読者にも薦めやすい一作であろう。
進化した未知の生物との遭遇という点では同じなのだが、「ソラリス」なんかが哲学的なのに対し、本書は見知らぬ惑星での探検、冒険という感じが強い。
物語自体は淡々と描かれているのだが、その中で探索、戦闘、といった要素があるから読みやすくもあるのだろう。

またこの作品の他のみどころとしては、未知のものに対した時の探査員達の行動にある。
彼らは色々と考察し、仮説を立て、未知の生物に対応しようとする。
読んでいる我々も、彼らの会話を聞き、謎の惑星の謎の生命体に向かっていくのである。
そして、そんな彼らに忍び寄ってくるような不気味さ、恐ろしさ。
淡々と描かれているがゆえに、恐怖を増幅させてくるのはレムという作者の特徴なのかもしれない。

進化の方向性の一つとしてこの作品は描かれていると思うが、こういう進化を考えられるレムの凄さ。
SFを読み慣れていなくても、これならいけるはず。
機会があれば、是非。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

確かに、華やかさはない。
だから「ソラリス」より知られていないのかな。
面白さでは引けをとらないのだけど。

 

 

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