【作品情報】
作品名:エンダーのゲーム[新訳版]上・下
著者:オースン・スコット・カード
ページ数:上:301ページ、下:329
ジャンル:SF
出版社:早川書房
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
少年の成長度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : 少年少女の精神的成長物語が好み
昆虫型異星人バガーの襲撃に備える地球。
バガーは地球の呼び掛けには応えず、容赦なく人々を殺戮していく。そんな異星人に対抗するため作られたバトル・スクール。
優秀な艦隊指揮官を育成するためのスクールに入った少年エンダー。
あらゆる訓練で優秀な成績をおさめたエンダーの成長を描いた物語の結末は・・・・?
これは新訳版ということになるが、もともとは1985年に刊行されている作品。
私は最初の作品は残念ながら読んでいないが、新訳版ということで文章自体は大きなクセもなく読みやすい。
まあ、時に変な訳もあるけれど、ある程度は致し方ないか。
あまり詳細なことを書くとネタバレになり読む前につまらなくなってしまうので言えないが、1985年にこのネタを作って書いたというのはなかなか斬新だったのではないだろうか。
この作品はエンダー少年の成長物語なのだが、実は天才少年ということで、幼いくせにスクールでは何をやってもうまくいき、優秀な成績をおさめる。
こんなんで何か成長する物語になるのだろうか?
そう読み進めていくと、やがて次々と問題に直面していく。
それを、きちんと自分で考え、解決していく様が描かれていくのは読んでいて良いところ。
また、エンダー個人のことだけではない。
スクールということで、当然ながら天才エンダーだけではない、色々な個性をもった生徒が沢山いる。
彼らとの人間関係、心理描写というものをきちんと書いているので、嘘くさくなく感じられる。
そりゃあまだ幼い少年少女達、色々と思う所あるし、軍隊という組織の中では人間関係、そういったものも戦っていくうえでは非常に重要。
一人で戦うわけじゃないですからね。
そうして繰り返される訓練の中で成長していくエンダー達。
そんな彼らを待ち受ける結末とは意外なもので・・・・
内容的には重いもののはずなのだが、語りというか文章のおかげでそこまで重くは感じない。
ラストは少年の成長から、戦争というものを考えさせられる内容になっていて、それがまた良い。
古典ではあるが、今読んでも間違いなく面白い一作。
新訳版となっても変な訳というか、単語というかが結構ある。
でもこれ、ある意味その訳を楽しむことも出来る。
どういう意味じゃこれ!? みたいな。
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