【作品情報】
作品名:いまこそガーシュウィン
著者:中山七里
ページ数:376
ジャンル:エンタメ、ミステリー
出版社:宝島社
おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
音楽小説度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : シリーズを読んでいる人
アメリカで指折りのピアニスト、エドワードは、大統領選挙の影響で人種差別が激化し、変貌しつつある国を憂い、音楽で何かできないか模索していた。
そこで、3カ月後に予定しているカーネギーホールでのコンサートで、黒人音楽を愛した作曲家、ジョージ・ガーシュウィンの名曲「ラプソディ・イン・ブルー」を弾くことを思い立つ。
しかし、マネージャーがガーシュウィンでは客を呼べないと反対したため、ショパン・コンクール中に演奏で人命を救い、一躍有名になった男、岬洋介との共演を取り付けることにした。
一方、新大統領の暗殺計画を進めていた〈愛国者〉は、依頼主の男から思わ提案をされー一。
音楽の殿堂、カーネギーホールで流れるのは、憎しみ合う血か、感動の涙か。
岬洋介シリーズ。
本作では政治的なことをテーマに描いている。
アメリカ大統領は、明らかに現実の某氏をモデルにしているのが分かる。
黒人差別であったり、色々な問題を抱えている世の中。
音楽の力は人々に届くのか。
少しでも何かを変えられるのか。
そういう思いをもってコンサートに挑むエドワード、そして岬。
そこに大統領暗殺事件が絡んでくるわけだが。
ミステリ―としては弱くというか、一応、暗殺者は誰なのか?
というのがあるんだけど、別に・・・という感じ。
あと、岬を持ち上げすぎて、もはや岬をほめたたえるための作品になってないか?
とも思わせられたりも。
演奏シーンも今回は少し簡略化されていたような。
シリーズとして何を描きたいのかがよくわからなくなってきたな。。。
もはやミステリ―でもないな。
うーん、こういう話を読みたかったわけではないというのが本音ですが。
これは音楽小説ですね。