【作品情報】
作品名:おわかれはモーツァルト
著者:中山 七里
ページ数:305
ジャンル:ミステリー
出版社:宝島社
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
音楽に興味が出る度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : 全盲のピアニストに興味がある
音楽に興味が出る度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : 全盲のピアニストに興味がある
2016年11月。盲目ながら2010年のショパンコンクールで2位を受賞したピアニスト・榊場隆平はクラシック界の話題を独占し人気を集めていた。
しかし、「榊場の盲目は、自身の付加価値を上げるための芝居ではないか」と絡んでいたフリーライターが銃殺され、榊場が犯人として疑われてしまう。
事件は深夜、照明の落ちた室内で起きた。そんな状況下で殺人ができるのは、容疑者のうち、生来暗闇の中で暮らしてきた榊場だけだと警察は言うのだ。
窮地に追いやられた榊場だったが、そんな彼のもとに、榊場と同様ショパンコンクールのファイナルに名を連ねたあの男が駆けつける。
岬洋介のシリーズですね。
かつてショパンコンクールで岬とも争った全盲のピアニスト・榊場隆平が主人公として物語は展開します。
といっても事件、ミステリーは結構、おまけてきな感じ。
どちらかといえば全盲のピアニスト・隆平がどのような練習をしているのか。
ピアニストとしてどのような生活をしているのか。
そんな隆平を支える母親、マネージャー、ピアノの師匠、の3人はどのような思いや立場で支えているのか。
そういったことをメインに描いていると感じられる。
事件は、隆平の全盲というのは嘘で実は見えているのではないか、という根も葉もないゴシップを流そうとするフリーライターが銃殺されるとうもの。
かつて現実でも、音楽界で同じような詐欺というか、事件というかが発生しましたね。
それを踏まえて描いた作品なのでしょう。
謎解きというかミステリーは本当にさらりと。
音楽要素をまた別の視点で楽しめる、という作品かもしれない。
やっぱりなぁ。
ミステリ―として物足りないので・・・