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SF エンタメ 書評

【ブックレビュー】小説家の作り方 新装版(著:野崎まど)

更新日:

【作品情報】
 作品名:小説家の作り方 新装版
 著者:野崎 まど
 ページ数:256
 ジャンル:エンタメ、SF
 出版社:KADOKAWA

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 この世で一番面白い小説度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : ちょっとSFチックなところが好き

 

■作品について

”この世で一番面白い小説”
それは小説家にとっても、そして読み手にとっても、追い求めるべき一つの究極。
駆け出しの小説化、物実のもとに届いた初めてのファンレター。
その手紙の主は、この世で一番面白い小説のアイディアが思い浮かんだものの、小説の書き方が分からないから教えて欲しいという。
物見との小説の書き方教室を経て、彼女は何を書くのか。
そして、この世で一番面白い小説とは?

■良かった点

本が好きな人。
作家でも、読書家でも、「この世で一番面白い小説」なんてものを目にしたことはない。
何が一番かなんて人によって違うし、今は面白いと思っても未来では変わるかもしれない。
それでも、求めずにはいられない。
そんなものではないだろうか。

本作では、この世で一番面白い小説を書きたいという女性と、駆けだし作家の物見の小説の書き方教室が展開される。
ここで話される内容は、量は多くないし簡素化されているが、小説を書きたい人には実は良いのではないだろうか。
まあ、そこが本筋ではないだろうが。

小説の書き方を物見に教わっている紫。
どこか超然としているというか、ちょっと浮世離れしている彼女。
物見とのやりとり、展開はボーイ・ミーツ・ガールを思わせながら、当然そんなことで終わるわけがない。
色々と書いてしまうとネタバレになってしまうので記載はしませんが、他作品と同様に最終版で色々と裏切ってくれます。
そして今作は他比べればSF度が高い。
いずれ、こんなことが起きる日も来るのだろうか、なんて思わなくもない。

感じ取り方は色々あるだろうが、やはり怖さも内包している物語。
でも、だからこそ野崎まどの作品には惹かれるのかもしれない。

あと、在原露が良いキャラを出している。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

この世で一番面白い小説って、どんなんでしょうね?

 

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