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ミステリー 書評

【ブックレビュー】神酒クリニックで乾杯を 淡雪の記憶(著:知念実希人)

更新日:

【作品情報】
 作品名:神酒クリニックで乾杯を 淡雪の記憶
 著者:知念 実希人
 ページ数:344
 ジャンル:ミステリー
 出版社:KADOKAWA

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 登場人物の超人度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 主人公たちが大活躍のサスペンスドラマを見たい

■作品について

一癖も二癖もある医者たちが集まった特異な医院、神酒クリニック。
顧客もVIPクラスで、いわくのある人たちばかり。
ある日顧客から、意識のない女性の診察依頼が発生。
しかもその女性はなんと記憶喪失。
精神科医の天久翼は、彼女・美鈴の記憶を取り戻そうとするが、どうやら彼女は最近発生したビル爆破事件と関係があるようで?

■良かった点

シリーズ第二作目。
前作で神酒クリニックに勤めることになった主人公の九十九。
同クリニックには

  • 戦闘の達人
  • どんな相手でもその心理を読み取るサイコメトラー
  • 一度見たものなら忘れない記憶能力保持者
  • なんでもマネできる声帯模写
  • スーパードライビングテクニックをもったスピード狂

 

といった特殊能力をもった変人、もとい超人医師たちが集っていて、単に医師としてだけではなく事件やトラブルに積極的に関与していく。
この時点でありえない滅茶苦茶な設定なわけだが、あくまでエンタメ作品であるし、もうラノベでしかないのでその辺を気にしても仕方がない。
素直に、彼らの異能での活躍っぷりを楽しみましょう。

物語は、記憶を失った女性がビル爆破事件に関与しているようで、クリニックの面々も女性の記憶を取り戻そうとしながら事件の中心に迫っていくというもの。
誰がどういう場面で活躍するのか。
能力が能力だけに、そういうのは非常に分かりやすく、想像もつく。
それ故に、驚かされるというよりは、ああやっぱりね、という感じ。
もう、どんだけ超人たちだよ、というツッコミは野暮!

細かいところは気にせず、一気に最後まで楽しんでしまう、そんな作品。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

まあ、色々と突っ込みどころはあるが。。。
あのビルの爆弾解体における神酒の行動はないだろう。
リーダーなら、何が何でも、そこにいるだけしかないメンバーは退避させろよ。
と、思ってしまった。

 

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