【作品情報】
作品名:人魚と十六夜の魔法(ぬばたまおろち、しらたまおろち)
著者:白鷺 あおい
ページ数:368ページ
ジャンル:ファンタジー
出版社:東京創元社
おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
楽しい学園生活度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : 王道学園ファンタジーものが好き
ディアーヌ学院の高等部に進学した綾乃。
中等部には雪之丞の従妹や、絵葉の弟なども入学してきてまた一段と騒がしくなってきた。
そんな中、ロシアからの転校生がやってきて、学院内でおやつ泥棒の出現や、不審者なども現れて何やらきなくさいことに?
妖怪と人間がともに学ぶ学園ファンタジーの第二弾!
■関連レビュー
ぬばたまおろち、しらたまおろち
前作で色々出して解決して、さて続きってどうするんだと思ったが、王道的な学園ファンタジーに仕立て上げられていた。
綾乃を進級させ、下級生の新キャラたちを新たに入学させる。
一方で、綾乃たちの学年には外国からの水妖、ヴォダーを転入させる。
新キャラ、新妖怪を出したところで、学園内では事件を発生させる。
その解決のために動く綾乃や雪之丞、絵葉や柚月といった前作からのキャラクターと新キャラクター達。
綾乃と雪之丞のちょっとしたラブコメも交えつつ、賑やかな物語は期待を裏切らない展開だろう。
前作同様、今作でも、これでもかと色々と詰め込んできている。
新キャラである桜子(人間)の、祖母の形見である着物の謎。お八つの消失事件に不審人物。
水妖であるヴォダー(ヴォジャノーイ)とその妹の謎、人魚伝説、不老不死からドラキュラ。
そして綾乃と雪之丞、アロウの関係性。
それだけ沢山の要素を絡めあわせ、出していた伏線を最後には一通り回収してみせるのも前作同様。
これだけ読めばお腹いっぱいになるのではないか。
エンタメファンタジーとして必要な要素は全て盛り込んでいる。
登場人物は良い人ばかり、綺麗な物語と言ってしまえばそれまでだけど、そういうファンタジー作品なのだ。
あと、何気に妖異などの知識が身につきますね、当たり前っちゃあ当たり前だけど。
様々な事件が起こり、結構ヤバい部分もあるはずなのだが、登場人物たちの性格や言動のせいでシリアスに感じず読み進めることが出来る。
妖怪とはいえ、ピンチはピンチですからね。
綾乃と新キャラの桜子の視点を交互にしているわけだが、二人とも少し似たようなキャラに感じた。
もう少し桜子を違う性格にしてもよかったんじゃないかなー。
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価格:850円 |