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エンタメ 書評

【ブックレビュー】ミモザの告白 (4) (著:八目迷)

更新日:

【作品情報】
 作品名:ミモザの告白 (4)
 著者:八目迷
 ページ数:310
 ジャンル:エンタメ
 出版社:小学館

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 心が痛くなる度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 前巻まで読んでいた人

■作品について

絆と呪縛、ままならない家族の物語

「ずっと、操の優しいお兄ちゃんでいてね」

槻ノ木汐の妹ーー操は、汐のことを軽蔑している。
昔は、誰よりも慕っていた兄だった。
だがあの日、汐がセーラー服を着ているところを目撃した瞬間に、かつての憧憬は消え去った。

なぜ、そんな姿をしていたのか。原因はなんなのか。兄の変化はいつ訪れたのか。それとも、最初からそうだったのか。

理由を知るため、操は回想する。現在から過去に遡りながら、汐の生涯を辿った。
父の再婚。紙木咲馬との邂逅と別離。最愛の母の死。そして、兄と結んだ約束。
汐の抱える葛藤が見えてくるにつれ、槻ノ木家に刻まれた悲哀も明らかになっていくーー。

■良かった点

この物語もいよいよ4巻へ。
前の巻で同級生とのいざこざをとりあえず解決し、さて今回はとなると、汐の妹の操を中心にまずは話が始まる。
まあ、家族との関係性は避けては通れないですよね。

操の視点で、少しずつ過去に遡っていきながら操と汐の関係性や、親の話など槻ノ木家のことが展開されていく。
妹の操としては、ずっと「優しいお兄ちゃん」の像が残っている。
幼い頃から一緒にいて刷り込まれたもの、自分が理想に描いていたものを覆されてそう簡単には認められない。
頑な、といってよいほどの思いは解れることがあるのか。
操から見た汐の変化や咲馬との関係性。
うーん、気持ちも分かるような分からないような。
本人にしか分からないものがあるのだろう。

また、汐の父親は、妻と死別した後に再婚したことは分かっているけれど、前妻のこと、そして今の奥さんである雪さんのこと。
その姿が描かれて、分かる。
子供としたら、簡単にあたらしい母親を認められないだろうし、仲良くするのも難しいでしょう。
父親の再婚に反対するわけじゃないけれど、新しい母親も良い人だと分かるけれど、理性と感情は別ですからね。
もちろん、再婚して二人の母親になった雪さんだって、明るく見せても痛みや辛さを抱えているわけで。
いやー、読んでいると色々と痛くなってくる作品ですね。

完全な解決なんてない。
でも、時間をかけて少しずつ歩み寄っていくしかないのでしょう。

そうして家族の関係を描いた後、いよいよ汐と咲馬の関係が先に進もうとする。
咲馬はどのような決断を下すのか。
汐はそれをどう受け取るのか。
最後の咲馬のセリフからの続きが気になります!

次が最終巻ということで、楽しみに待ちたいと思います!

■ここが改善できるともっとよかったかも?

やっぱり重い話ではあるけれど。
次に向けて希望を抱かせてくれます。

 

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