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ミステリー 書評

【ブックレビュー】救国ゲーム(著:結城 真一郎)

更新日:

【作品情報】
 作品名:救国ゲーム
 著者:結城 真一郎
 ページ数:382
 ジャンル:ミステリ―
 出版社:新潮社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 物語のテーマに考えさせられる度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 こういう人におススメ! : 本格的なロジックに挑戦したい

■作品について

“奇跡"の限界集落で発見された惨殺体。
その背後には、狂気のテロリストによる壮絶な陰謀が隠されていた。
否応なく迫られる命の選別、そして国民の分断――。
最悪の結末を阻止すべく、集落の住人・陽菜子は“死神"の異名を持つエリート官僚・雨宮とともに、日本の存亡を賭けた不可能犯罪の謎に挑む。

■良かった点

衰退していく地方を題材とした物語。
救国とは即ちそういうことか。
現実的に近い未来、地方をどのように維持していくのかというのは大きな課題になっていくことでしょう。
だけど、多くの人が当事者意識を持っていない。
それはまあ、私も同じと言えば同じなんだけど。

それに対して、全国民に対して問いかけが行われる。
果たして、誰がこのような陰謀を考えたのか。
そしてその結末は。

という感じの社会性も含めたミステリ―。
ミステリ―部分に関しては、ドローンであったり自動運転であったりと、比較的新しい技術と地方都市ならではの特性(?)みたいなものを組み合わせている。
きっちりと考えさせられるというか、がっちり論理というかで、説明されてもなかなか頭に入ってこなかったり(笑)

一方で、事件の裏に誰がいるのかとか、誰に殺されたのかとか、その辺はなんとなく論理とは別で想像がついたりもした。
これはもう、物語の展開的に、「そういうことじゃない?」という、根拠も何もない勘だけど。

なんだかんだで最後まで楽しませてはもらいました。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

頑張って最後まで読んだ。
読みづらいってわけじゃないんだけど、ミステリーの論理がなかなか難しいのと、物語やキャラクターがイマイチ弱いというか、バラバラになっている。

 

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