書評と主にマリア様がみてるの二次創作(旧:よしのXブレード)

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【マリみてSS(色々・ネタ)】小ネタ集 ノーマルCPショート24

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<1>

バリバリのキャリアウーマンとして、乃梨子は働いている。
決して大きな会社ではないが、自分の力で大きくしてやるなんて心持ちもあるくらいだ。
順調にキャリアを積み、大きくない会社だからこそ、若くして責任ある仕事を任され、そして実績を残してきた。
社内の評判もよく、信頼も厚い。仕事一筋の女、なんて風に見える。
残業も当然、増える。だが、今日は定時を過ぎてからしばらくしたところで席を立ちあがった。
挨拶をして、ちょっと驚いている同僚たちを横目にシャキシャキとフロアを出る。
月に何度か、こういうような日が乃梨子にはあるのだ。それはなぜかといえば。

「……ただいまー。お、いい匂い」
玄関が開き、そんな声が聞こえてきた。続いて、足音が近づいてくる。
「ただいま、っと。今日は煮物?」リビングに姿を現した祐麒が尋ねてくる。
「お帰り。今日は、ぶり大根」
「お、いいねー」祐麒との結婚を半年後に控え、こうしてしばしば祐麒のマンションに来て一緒に食事をする。
お互いに働いている身ではあるが、二人で約束をして、月に何度かは必ずするようにしていた。
ちなみに男女平等をうたい、祐麒と乃梨子、交互に食事の支度をする約束になっているのだ。
今日は乃梨子の番、だから仕事を早く終わらせたのだが、それでも少し時間を食ってしまった。
だから、着替える時間も惜しく、ブラウスにタイトスカートの上からエプロンをして食事の支度をしている。
「着替えくらい、してくれてて良いのに。あ、それくらい俺のために食事を」
「は? 勘違いしないでよ、私は約束を破るのが嫌いなだけで、別に祐麒のためじゃないからねっ」
ぷいと怒ったように横を向く乃梨子。しかし、祐麒が以前リクエストしたブリ大根を作ってくれているのであるが。
「……っと、メール、来てるよ」テーブルの上に置かれた乃梨子の携帯が震えるのを見て、伝える。
乃梨子はひったくるように携帯を取り、メールを見て体を震わす。
そのメールは、奇しくも同じ会社で働いている瞳子と可南子からのものだった。

『今日も旦那様のために早くお帰りですか? 熱いですわ~、で、今日はブリ大根ですか? おほほ』

『お泊まりの翌日は気を付けてね。ちなみに今夜はワークスタイルでのえっちするんでしょ? タイトスカート萌え』

「……あ、あいつら、なんで知ってんのよ!?」叫ぶ乃梨子。
ちなみに、ランチタイムや飲みの場でのトークで、昔からの友人二人には知られてしまっていることを、乃梨子は知らない。

 

<2>

真美と典が睨み合っていた。お互い、一歩も引くかという気構えである。
元々気の強い典はともかく、真美までそのような状態になっているというのは、どういうことか。
「ちょっと真美さん、分かっているの。私たちは浪人生なのよ、時間を無駄にしている場合じゃないのよ」
「分かっています。でも、それを言うなら典さんだって同じじゃないですか」
二人は大学受験に失敗して浪人生の身。この一年は、ひたすら勉強に励むはずだった。
「……そんなの、無理に決まっているじゃない。おかしいわよ、真美さん」
これ以上は話すことなどない、とでもいうように典は立ち上がり、部屋を出て行こうとした。
しかし、真美は素早く追うように立ち上がり、典の手を掴んで止めた。
「何よ、離しなさいよ、真美さ……んっ!?」
振り向いた典に激突するように、真美はキスをした。
「んっ、んーーーっ!! ぷはっ、ちょ、真美さ……んん~~っ!」
しばらくもがいていた典だが、徐々に動きが緩くなってくる。真美の舌に口内を蹂躙され、顔が赤くなっている。
それでもどうにか反抗しようと、真美の腕をつかむが、真美の方は典のシャツの中に手を差し入れて胸を掴んだ。
「あっ……やぁ、ちょ、真美さ……んふぅっ」甘い息を漏らす典。
「典さん、耳たぶが弱いんだ……ちゅっ……ん」
「ひぅぁっ!」耳たぶを噛み、さらに舌を耳の中に差し入れると、典の身体が痙攣した。
「感じやすいんですね、典さん……可愛い」
ベッドに倒し、のしかかりながら典の服を剥いでいく真美。そうしながら、自分も服を脱いでいく。
「ほ、本気なの、真美さ……さ、三人で、なんて……ふぁうっ」
二人が争っていたのは祐麒のことについて。二人とも祐麒に好意を寄せて、引く気などさらさらなかった。
受験が終わるまではという約束も、恋の前には無効で、二人はともに祐麒を求めた。
だけど、祐麒を本気で困らせるわけにもいかない。祐麒だって浪人生、今まで三人で仲良くやってきたのを壊すわけにはいかない。
それならばと真美がとんでもないことを言いだした。三人で愛し合えばいいじゃないかと。
「こんなの、おかしいわ……間違って……」
抵抗を試みる典だが、そんな二人の耳に、玄関が開き、階段を上ってくる足音が聞こえてきた。
「さぁ典さん、私達二人で、祐麒さんを出迎えてあげましょう」
体力が劣るはずの真美に抑え付けられ、身動き取れない典。衣服は乱れ、下着も露わになりもつれあう二人。
こんな姿を祐麒に見られたら、祐麒が見たらどう思うのか。
羞恥と緊張と、そして他の何か異なる感情で鼓動が速まる。そして、典の視線の先で扉がゆっくりと開いた……

 

<3>

「内藤さん、今度飲み会あるんだけど、良かったらどう? 格好いい営業さんの部門と合同よ」
同じ職場の仲間が克美にそう声をかけてきた。それは即ち、合コンということだろうか。
「ごめんなさい、その日はちょっと用事があって。悪いけれど、誰かほかの人を誘ってみて」
「そう……残念。それじゃあ、また」
特に強く誘われることもなく、相手は去って行った。その人がやがて他の仲間と思しき女性と合流する。
すると、ひそひそと交わされる会話が耳に入ってきた。
「……内藤さんって、付き合い悪いわよねー。あのメガネとか髪型とかぱっとしないし、お局様一直線って感じ?」
「ってゆうかさ、彼氏とかいたことあるのかしら?」
「ありゃ無い無い、あれは喪女よ、ゼッタイ」
そんな会話が聞こえてくる。人の悪口を言うのに声を抑える気がないのか、それとも聴かれてもよいと考えているのか。
今の仕事は嫌いではないけれど、職場の人間関係(特に同性)がよろしくないのが嫌な所だ。
まあ、無視すればよいだけ。克美は彼女たちを意識の外に排除し、淡々と仕事を進めるのであった。

やがて仕事を終えて会社を出る。
克美も既に28歳、決して歳を取っているわけではない。それでもあのような陰口を叩かれるのは、一部当たっているから。
確かに克美は付き合いが悪く、飲み会にも必要最低限しか顔を出さないし、二次会には参加しない。
お昼も一人で食べるし、女子同士の付き合いなどしていない。だから、変な人と思われるのかもしれないけれど。
「……残念ながら彼氏だっているし、処女でもないけどね」
それどころか、大学生の頃に高校生男子を食べちゃっている。数少ない、会社で仲の良い女性に言ったら酷く驚かれた。
しかも、えっちの時は克美が主導権を握る。なぜって年上だし、主導権握られるのは癪だから。
「あ、克美さん、こっちです、こっち」社会人になっても相変わらず子狸のような顔の男が手を振っている。
「まったく……」眼鏡も髪型も、確かに野暮ったい。しかし祐麒はそれでいいという。変わり者だ、本当に。
「今日はですね、サプライズを用意しているんですよ。あ、事前に言ったらサプライズにならないか!?」
「全くよ、祐麒は相変わらずね」
ため息をつきつつ苦笑する克美だったが、今日は本当にサプライズを受けることになる。
それは、祐麒のポケットの中に収められている、給料三か月分のモノがもたらしてくれるのであった。

 

<4>

今年も学園祭の季節がやってきた。山百合会は、生徒達の要望を受けて今年も劇を上演することになった。
メインを張るのは当然、今の二年生である瞳子や乃梨子ということになる。
もちろん、花寺からの応援も受けるし、瞳子は本場演劇部員ということで、万全のはずだった。
しかし、いざ練習が始まってみると、なぜか瞳子は普段とは全く異なる大根っぷりを見せたのだ。
「瞳子、どうしたの、具合でも悪いの?」祐巳が心配そうに尋ねるが。
「いえ、別にどこも悪くありません。ご心配おかけして申し訳ありません」と、応じられる。
実際、体調などは悪くなさそうなので、周囲としても非常に困っているわけだが。
「瞳子なら大丈夫です、本番までにはきちんと間に合わせますって」
「そうです、瞳子さんなら全く心配ありません」
そして、なぜか瞳子以上にそんなことを言い張る乃梨子と可南子。友人である二人が言うなら、大丈夫なのか。
「ねえ、瞳子」
「な、なんですの、そのによによとした気味の悪い笑みは。不気味ですわ」
乃梨子はともかく、犬猿の仲のはずの可南子にまで微笑まれ、気味悪がる瞳子。
「じゃあ、練習の続きといきましょうか、ジュリエット?」
乃梨子に言われ、表情の変わる瞳子。そう、今年の舞台の演目は『ロミオとジュリエット』
ヒロインであるジュリエット役を瞳子が演じる。そしてその相手となるロミオを演じるのは、花寺からの助っ人。
「楽しみですね、キスシーン?」可南子が呟くと、瞳子はほんのりと顔を赤くする。
ロミオ役はそう、祐麒が演じるのだ。そしてロミオとジュリエットといえばキスシーン(?)
「瞳子さんは、キスシーンなど何度も演じていると仰っていましたよね。なら余裕ですよね」
「と、当然ですわ」もちろん、キスシーンなどフリだけであるはずなのだが
実は瞳子に渡された台本にだけ(リアルさを出すため本当にキスをする)と書かれていたのだ。誰かさんによって。
乃梨子と可南子は、瞳子に見えないところで頷き合う。
二人は単にきっかけとしてそのようなことをしただけのつもりであったのだが。
トラブルがあって実際にキスしてしまうことになるのは、学園祭当日になるまで誰も知る由は無かった。

 

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