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【ブックレビュー】シンマイ!(著:浜口倫太郎)

更新日:

【作品情報】
 作品名:シンマイ!
 著者:浜口 倫太郎
 ページ数:258
 ジャンル:エンタメ
 出版社:講談社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 上手いお米が食べたくなる度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : ほろりとさせられる作品とか好き

■作品について

新潟の祖父・喜一に米作りを教わりに来た翔太。
しかし説明もなく毎朝五時起きで田んぼを見にいくことになったり、色々と納得いかないことばかり。
新米農家・里美や、いけすかない兼業農家の光太郎、農家の仲を取り持つまさるらと知り合いになりつつも、なかなか馴染めない米作り。
しかしある日、喜一の米を食べ、その美味さに衝撃を受ける。
土の匂い、稲の顔色、放たれた鴨―田んぼの様子はめまぐるしく移り変わり、小さな出来事が稲に大打撃を与える。
喜一の勘が、経験が、稲を最高の米へと導いていく。

■良かった点

米作りのエンタメ作品です。
主人公の翔太は工事現場などで働く肉体派。
しかし今の職場を辞めることになって、自分は本当は何がしたいのだろうかと思うようになる。
そんな折、お金の問題もあって父親に言われて新潟の祖父・喜一に米作りを教わりに行くことになる。
とりあえず適当に米作りを教われば良いだろうと考える翔太。
気難しい職人気質の喜一も、丁寧に教えてくれるわけではないというか、むしろ放置。
そんな状況でやる気が起きるわけもなく・・・

しかしながらある日、喜一の米をこっそりと食べて衝撃を受ける。
今まで食べたことのない、感じたことのない、米の美味さ。
この米が作れるなら、食べられるならと、心を入れ替えて米作りを学ぼうとする翔太。

米作りについて懇切丁寧に描かれているというわけではないだろう。
きっと本当はもっと色々と気を付けることとか、やることとかあるような気がするが、分かりやすく切り取って描かれていると思う。
その描き方も、新米農家として米作り挑戦をしている里美と比べることで分かりやすくなっている。
田舎の農家となると、新入りに対して厳しいとか、閉塞した感じとかありそうな気はするが、そういうことは描かれていない。
本作で描きたいのはそういうことではないからだろう。

米を通して家族の繋がりを描いている作品だから。
なぜ、喜一はそこで米を作っているのか。
なぜ、父親は翔太に米作りを学ばせようとしたのか。
翔太は、何をしたいのか。

そういったことを作品を通して描いているわけで。
浜口さんらしく、読みやすくて最後にはちょっとうるっときちゃう、そんな作品。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

まー、展開とかは読みやすくはある。
でも、それも味。

 

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