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SF 書評

【ブックレビュー】プランク・ダイヴ(グレッグ・イーガン)

更新日:

【作品情報】
 作品名:プランク・ダイヴ
 著者:グレッグ・イーガン
 ページ数:415
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 真面目に読んでいると頭が痛くなってくる度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : ハードSF大好き!

 

■作品について

現代のハードSFの旗手、グレッグ・イーガンが放つ短編集。
ファースト・コンタクトものから並行世界もの、様々な世界が読み手を包み込むような一冊。

■良かった点

イーガンといえばゴリゴリのハードSF作家として名を馳せている。
本作も、その評に違わぬ短編集となっている。
収録されているのは7編。
ハードSFなんて難しくて読めそうにない! という人。
私もそうですが、難解で分からない部分はとにかく斜め読みでどんどん飛ばして先に行きましょう。
科学的、物理的な理解が少なくても、気にせず進む。
そして、最後の解説を読みましょう。
そこで分かりやすく簡潔に各作品の内容を説明してくれているので、それで思い返しながら理解し、またもう一度読み直せば面白さも分かってくるはず!

「エキストラ」

この本の中で間違いなくもっとも分かりやすい一作。
クローン人間に対する作品なのだが、クローンされた方とクローンのもととなる方。
何をもってして、どちらがどうだと判断するのか?
考えさせられると同時に空恐ろしさも感じさせられる一作。

「暗黒整数」

タイトルがなんかこう、そそりますね。
数学なんだけど、他の世界(並行世界)の住人との最終戦争を描いている。
のだが、その緊迫感が伝わるものなのか。
古いPCが武器になるというのもなんか面白い。

「プランク・ダイヴ」

表題作。
科学者とはかくも難儀な性格をしているというか、例え研究結果を誰に伝えることが出来なくても、探求することを何よりも望んでしまう人種なのですかね。
科学と対照的に詩人を出して大仰に語らせているのは、必要だったのか?
ともあれ、これも比較的分かりやすい作品だと思う。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

絶対に、読み始めてすぐにくじける人もいると思う。
私も同じような人種。
でも、分からないところは飛ばせばいいの!

 

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