「 由乃 」 一覧

～　楽園　～ ＜前編＞   　祐麒は思い悩んでいた。 　知ってしまった、自分の気持ちを持て余していた。 　果たして初恋はいつだったか、明確なことは覚えていない。おそらく、小学生の頃だと思うが ...

～　ぱられる！　～   　「ぱられる８　　素直になれない」　   　夏休みが始まるということで、昨夜は随分と遅くまで起きていた。起きる時間を気にしなくて良いというのは素晴らしいこと ...

  １． 「あの……祥子さん。そんな、無理しなくてもいいのよ？」 「い、いいえっ。無理などしていませんっ」 そういいつつも、祥子の顔は紅潮し、体もがちがちに硬くなっている。 三奈子は笑顔を作 ...

　「ぱられる７　　君が欲しい、全部欲しい？」　   　暑い、とにかく暑かった。 　ここ数年、とにかく暑い夏は続いている。これも地球温暖化のせいかのかと、ぐったりとしながら祐麒は考える。 　エ ...

  ６． 「あの……み、三奈子さん。恥しいわ」 「あら祥子さん、とても可愛いわよ」 三奈子さんにすすめられるまま身につけたのは、オフホワイトのタートルネックのレース使いカットソーに、 ブルー ...

  ＜１＞ 由乃「山百合会に必要なもの、それは『親しみ』よ！」 志摩子「いきなりどうしたの、由乃さん？」 祐巳「びっくりしたあ」 由乃「言ったとおりよ。山百合会はもっと一般生徒にアピールすべ ...

  その１ 「令ちゃん、何作っているの？」 「え、ああ、新しい服だよ」 「……令ちゃん、体育科に行ったのに、前より沢山服を作っているね」 「そ、そう？友達に頼まれちゃって」 「それにしたって ...

～　スパーク！　～ ＜後編＞   　女の子三人というのは本当に華やかだと、今日だけで何回感じたことだろうか。賑やかな食事、そして食後にはリベンジだと言って再びゲームに興じた。 　大変だと思い ...

～　スパーク！　～＜前編＞   　とある土曜日、祐巳の友人が家に泊まりで遊びに来た。それ自体は、沢山あるわけではないけれど、物凄く珍しいというほどではない。今までにも、友人を招待することはあ ...

～　ぱられる！　～   　「ぱられる６　　ありのまま、素顔のまま？」　   　梅雨に入った。 　毎日のように降り続く雨に、気分もふさぎそうになるが、毎日毎日、何かしらハプニングのよ ...