【作品情報】
作品名:月灯館殺人事件
著者:北山 猛邦
ページ数:352
ジャンル:ミステリ―
出版社:星海社
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
どんでん返し度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : 最後に驚かされたい人
「本格ミステリの神」と謳われる作家・天神人(てんじん・ひとし)が統べる館、「月灯館(げっとうかん)」。
その館に集いし本格ミステリ作家たちの間で繰り広げられる連続殺人!
悩める作家たちはなぜ/誰に/何のために殺されるのか?
絢爛たる物理トリックの乱舞(パレード)とともに読者を待ち受ける驚愕のラストの一文(フィナーレ)に刮目せよ!!
これぞミステリの進化の系統樹の最前線にしてネオ・クラシック!
いわゆる吹雪の山荘、クローズドサークルもの。
本格ミステリ作家たちが集う月灯館(げっとうかん)で繰り広げられる連続殺人。
なぜ作家たちは殺されるのか。
どのようにして殺されるのか、そして犯人は一体誰なのか。
北山さんだけに殺人は当然ながら物理トリック。
なんだけど、それらは意外とさっくり明かされたりもする。
あっさりというわけじゃないんだけど、そこの解明にはあまり力を入れて描写していないのが北山さん作にして珍しいかも。
なんて思っていたら、それらには理由があるわけで。
そうして事件解決なのかと思ったラストで明かされる事実。
ん、どういうこと、え、矛盾してないか?
そんな感じで思わず最初の方に戻って読み返し確認してしまう。
うーん、確かに、おかしくはないのか!?
多分、普通に読んでいたら、普通の作品として終わっていたかもしれない。
やっぱりラストがあってこそ、かなぁ。
クローズドサークルでの連続殺人なんだけど、登場人物たちの怖さであったり、全体的な不気味さであったり、そういうのが感じられない。
そういう風にみせる描写もあるんだけど、そう感じないというか。
やはりキャラクター達がラノベチックというか、漫画的なキャラな感じだからだろうか・・・
北山さんはそういうの向いてないのかな?