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ファンタジー 書評

【ブックレビュー】アーカー大陸:楔(著:一戸雄基)

更新日:

【作品情報】
 作品名:アーカー大陸:楔
 著者:一戸雄基
 ページ数:271
 ジャンル:エンタメ、ファンタジー
 出版社:Independently published

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 大事なものに気づかせてくれる度 : ★★★★★★☆☆☆☆
 こういう人におススメ! : 手軽に読みたい

■作品について

生体分子機器(ナノマシン)を用いて魔法を再現できた文明が滅びると、人々はそれをマナと呼んで生活に利用し、新たな歴史を歩み始めた。
世界に七体存在する名前を持つ竜の一体を討伐したことで名を馳せた冒険者の一員であるバジル、ドレイク、犬のBDは三人で自由な旅を続けていた。
彼等は旅の途中、赤子を拾う。
見捨てるのは気が引けた三人は赤子の引き取り手を探すことにするが、情が沸いてしまい自分達で育てることにする。
赤子の成長に伴い、粗暴な彼等も変化していった。
そんな中、大陸統一を目指す帝国軍の侵攻が彼等の暮らす村にも近づいていた。

■良かった点

ハイファンタジーというかロウファンタジーというか。
生体分子機器(ナノマシン)を用いて魔法を再現できたということから、現代世界の延長とも考えられる。
科学が発展すればそれは魔法と変わらないというもの、そして発展しすぎた故に滅びてしまう。
それは、私達が暮らす実際の世界で、かつて滅びた文明とも相通じるものがある。

そして科学が滅び、魔法が生き残って続いた世界が本作の舞台である。
この世界で、かつて狂竜を討伐したことで名を馳せたのが八人の冒険者たち、通称「エイトフレンズ」
しかしそれも過去の話となり、八人は別れてそれぞれの道を進む。
八人の中でもやや粗暴というか、喧嘩っ早いというか、ようは戦いや冒険でしか生きられないようなのがバジル、ドレイク、そして犬のBD。
彼らはギルドからの仕事の依頼をこなしつつ自由な旅を続ける中で、一人の赤子が捨てられているのを見つけて拾い、育てるようになる。
粗暴だった親父どもが、子供に情がうつって親バカになっていくのはお約束ですかね!
それまで気ままな旅を続けていたのに、その娘・カエンのために定住するようになり、そこで孤児院を運営する。
このまま平和に過ごしていけたらいいんでしょうけれど、それでは物語が進まない。
彼らが平和に暮らす一方で、大陸内では帝国が大陸統一を目指し戦火を広げており、それは彼らにも確実に近づいているわけで。

平穏だった序盤から一転、後半は怒涛の戦闘。
バジルがマナを活かして圧倒的な力で単騎、3000の部隊に挑む様相は圧巻。
単に戦闘するというだけではない、そこから感じ取れるバジルの怒り、絶望、悲嘆。
バジルは自分自身を許せず、自分を傷つけるために戦っているとしか見えない。

帝国は、かつての英雄を意図せず怒らせ、殺してしまった。
物語はコレで終わりではなく、むしろここからが始まり。
同士を失ったかつての英雄達は怒り、再び立ち上がり終結し始める。
帝国vs英雄達との全面対決になるのか?
それとも他の国が絡んでくるのか?
おいおい、先はどうなるんだよというところで終わってしまったんですけど、どうなんでしょう。
タイトルにある「楔」ってのがサブタイトルで、次巻以降は他のサブタイトルがつくとかなんですかね?

文章とか物語はラノベテイストもあり読みやすく一気に進められるのですが。
難点としては、どうしても人物や地理関連が分かりづらい。覚えづらい。
特に地理に関しては、簡易な地図は冒頭にあるのだけれど、国名だけで街とかの名前がほぼないので。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

ハイファンタジーは、名詞を覚えたり、地理を覚えたりするまでが大変ですよね。
地理があまり関係いような話であればよいのでしょうが、戦争となるとそうはいかないし。

 

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