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ミステリー 書評

【ブックレビュー】配達あかずきん(著:大崎梢)

更新日:

【作品情報】
 作品名:配達あかずきん
 著者:大崎 梢
 ページ数:240
 ジャンル:ミステリー
 出版社:東京創元社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 本屋さんって魅力的だよね度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 本、本屋さんが好きな人

■作品について

「いいよんさんわん」―近所に住む老人に頼まれたという謎の探求書リスト。
コミック『あさきゆめみし』を購入後、失踪した母の行方を探しに来た女性。
配達したばかりの雑誌に挟まれていた盗撮写真…。
駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の良いアルバイト店員・多絵のコンビが、さまざまな謎に取り組んでいく。

■良かった点

書店を舞台にした、本にまつわる謎をとくミステリー短編集。
本好きなら、この設定に惹かれないことはないでしょう。

物語の舞台は駅ビル内の書店、探偵コンビはその書店員の杏子とアルバイトの多絵。
杏子は本に関する知識はそこそこあるけれど、ある意味で普通の女性。
一方の多絵は本に関する知識は薄いけれど、色々な条件から謎解きをすることが得意。
異なる長所を持った二人が組んでの謎解きということになる、そのバランスもよし。

展開される謎は、当然ながら本にまつわるものであり、本好きなら挑戦したくなるかも?
個人的には「6冊目のメッセージ」が一番好きだったかなー。
謎を追いかけながら、本や、書店員の仕事なんかについても知ることができるのがなんとなくお得感。
ライトな筆致であり、読みやすくさくさくと進められる。
短編集なので、一つ一つ適度な長さで読み終えられるのも、読むのに良い感じかも。

自分も本が好きだ、本に関するミステリ―なら解いてやる!
って臨むのも良いですし、単に本好きとして書店員さんの姿や本に関する話を読むのもよし。
書店員さんも大変だろうと思いつつ、本好きとしては憧れる職業ですよね。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

最後の一編の、とあるキャラの行動が個人的には気に入らなかったというか、なんでそんなことするのという感じ。
そんなことしなくても、素直に言えばいいじゃん!

 

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