【作品情報】
作品名:ゴーストハント1 旧校舎怪談
著者:小野不由美
ページ数:362
ジャンル:エンタメ
出版社:メディアファクトリー
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
恐怖度 : ★★★★★☆☆☆☆☆
こういう人におススメ! : オカルト系が好きな若い女性
主人公・麻衣(まい)の高校にある旧校舎には、取り壊そうとすると祟りがある、夜になると窓に幽霊の姿が浮かぶなど、怪奇な噂が絶えない。
だがその原因と言えば、地縛霊や戦災にあった浮かばれぬ霊の仕業説、霊などいないと断言する者など諸説あり……。
果たして旧校舎には悪霊が巣食っているのか?
それとも単なる根も葉もない噂?
ある日、麻衣はひょんなことから、校長から旧校舎の調査依頼を受けたという、心霊現象の調査研究所・渋谷サイキックリサーチ(SPR)の仕事を手伝うことに。
小野不由美先生の「ゴーストハント」に手を出してみることに。
今まで読んでこなかったのは、ホラー系、怖い系が苦手だから。
それでもまずは読んでみようと1を手に取ってみたわけだが。
少なくともこの1に関しては怖さは感じませんでしたね。
主人公の女子高生麻衣と、心霊現象の調査研究所・渋谷サイキックリサーチの渋谷、この二人を軸として学校の旧校舎の祟りの謎を解き明かしていく。
他にも巫女さんだ怪しげな坊主だ、胡散臭い連中が問題を解決させるために集まりひと騒ぎ。
キャラクターも会話も軽妙なラノベテイスト。
というか、そもそも少女小説であるのか。
描き方は10代少女向けという感じではあるので、その点はご注意を。
そして件の旧校舎の祟りに関しては、思った以上にロジカルに解き明かしていく。
調査は機械的に行っていくのだけれど、それに対して巫女さんや坊主のお祓いといった霊的なことも混じり、果たしてどちらが効くのか、とかも。
そのオカルト部分に関しても、単に不思議な事象として終わらせるのではなく、オカルトにはオカルトとしての論理があるのですね。
科学的、現実的なロジックだけで終わらせるわけではなく、オカルト一辺倒でもない。
双方を交じり合わせていくのはちょっと意外だった。
そしてそこに、ヒロインとそのバディとなる若い男の子、二人の関係性も含めていくという感じ。
恋愛的な要素も絡んできそうなのは、やはり少女向け小説だからか。
起きている現象は冷静に考えれば怖い部分もあるが、ラノベテイストなので怖さを感じにくいというのもあるかも。
1巻めなので、まだまだこれから、というところでしょうか。