【作品情報】
作品名:イクサガミ 地
著者:今村 翔吾
ページ数:464
ジャンル:エンタメ
出版社:講談社
おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
爽快度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : スーパーエンタメ時代劇が読みたい人
東京を目指し、共に旅路を行く少女・双葉が攫われた。
夜半、剣客・愁二郎を待ち受けていたのは、十三年ぶりに顔を合わせる義弟・祇園三助。
東海道を舞台にした大金を巡る死闘「蠱毒」に、兄弟の宿命が絡み合う――。
さあ、二巻目です。
一巻のラストでは、後々共闘するのではと思われた右京があっさりと無骨に討たれてしまい残念でしたが。
物語は中盤戦へと突入。
「蠱毒」も人数が減り、残ってくるのは強者ばかりとなりますが、この巻ではまだ強者同士の潰し合いの手前といったところか。
1巻で登場した人たちに続き、異国人のギルバートなど新たな強者も登場。
この後の更なる激闘を思わせます。
そんな中で重要なのが幻刀斎。
いやいや、こんなん反則じゃないかと思えるような強さで、愁二郎たちの前に立ちはだかります。
幻刀斎を前にして、愁二郎たち兄弟はひとまず共闘することに。
更に情報を集めていく中で、黒幕らしき人物にも近づいていく。
そこでは、大久保利通やら前島密やら、きちんと歴史を絡ませてくるのがさすが今村さんといったところか。
単に明治時代に行われた謎のデスゲームではなく、きちんと理由、必要性も描いている。
それが現実的かどうかは置いておいて、ね。
愁二郎の一行に同行することとなった進次郎が意外な味を活躍を見せてくれるのも面白いところ。
強いやつが強いだけではなく、腕が劣るものでも何かしらの強さ・武器を持つ。
そういう意味では双葉も同じで、更にこの先でどのような活躍を見せるのか。
他の強者たちを驚かせるようなことがあるのか。
そういったところも楽しみである。
どのように着陸させるか含め、はやく続きを読みに行きたい。
スピーディに展開し、激闘は繰り広げられるも、この巻ではまだ殺伐感は薄いか。
次の「人」で一気にバトルのか。
東京に入れるのがマックス9人、愁二郎と双葉を除くとあと7人は誰が入るのか。
楽しみにしたいですね。