【作品情報】
作品名：時空争奪: 小林泰三SF傑作選
著者：小林 泰三
ページ数：３５２
ジャンル：ＳＦ
出版社：東京創元社
おススメ度 ： ★★★★★★★☆☆☆
小林泰三入門度 ： ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ！ ： 捻ったＳＦ作品が好き
■作品について
あなたがいるのは仮想世界の中です。
でも、コンピュータの中ではありません。
世界は算盤とメモ用紙の中にあるのです。
『人獣細工』『アリス殺し』の鬼才ならではの
センス・オブ・ワンダーに満ちた6編
■良かった点
タイトル通り、２０２０年に惜しくも逝去された小林泰三さんのＳＦ作品集です。
収録されているのは６編。
「予（あらかじ）め決定されている明日」
「空からの風が止む時」
「Ｃ市」
「時空争奪」
「完全・犯罪」
「クラリッサ殺し」
他の作品に収録されていたものを集めたわけですが、私は「完全・犯罪」くらいしか読んだことなかったかも？
小林さんはホラー系にも分類され、ホラーは苦手なのでそっち系には手をつけていなかったり。
いや、これは言い訳か。
でも、未読作品が多いからこそ楽しめました。
小林さんらしく、狂気がありつつもコミカルさを含んだものが多い。
「完全・犯罪」「クラリッサ殺し」なんかは思考実験的なもので、読みながら考えているとややこしくなってくる部分もある。
でも、それこそが氏の味でもあるといえよう。
独特な作風故に、あわない人はあわないかもしれない。
だけれども、ハマる人には確実にハマる。
そんな世界が６つ、繰り広げられています。
■ここが改善できるともっとよかったかも？
ちょっと書きましたが、少し尖った作風でもありますので。
読み手は選ぶかもしれませんね。
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