【作品情報】
作品名：探花―隠蔽捜査9
著者：今野敏
ページ数：３３６ページ
ジャンル：ミステリ―
出版社：新潮社
おススメ度 ： ★★★★★★★★☆☆
竜崎の行動に胸がすく度 ： ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ！ ： スカッとする警察小説を読みたい
信念のキャリア・竜崎伸也に同期トップ入庁の新ライバルが出現! ?
さらに横須賀の米軍基地近くで殺人事件が発生、米海軍犯罪捜査局(NCIS)捜査官が捜査本部に加わるを異例の事態に……。
神奈川県警の刑事部長として赴任してからの２作目、ということでしょうか。
前回はまだ手探り感もあったところ、少しずつ神奈川県警に所属する人たちの人となりや関係性が明らかになっていきます。
今回の事件が発生したのは、横須賀。
横須賀と言えばそう、米軍基地があります。
日本国内だけど、アメリカを意識しての行動、発言が必要になってくるというのが、また東京都は異なるところ。
そして実際、米軍との交渉なんかも発生します。
だけど当然ながら竜崎は竜崎、そのスタンスがかわるはずもありません。
米軍に対しても必要なことは言うし、求めるし。
米軍の担当者をも撮り込んで（？）、捜査を進めていきます。
そしてまた新たに出てきたのが、竜崎の同期のライバル（？）
さらに同期入庁時、成績でナンバーワンだった男、八島。
どうやら竜崎のことをライバル視しているようですが、そういう男が竜崎と対等に渡り合えるかというと、ねえ？
神奈川県にやってきても、事件の前線に入り込む竜崎。
もちろん、米軍との交渉であったり、他のお偉いさんとの調整であったり、必要性を感じて捜査本部にいるわけですけれど。
まあ、現場の方が似合いますよね。
まだよく理解していない部下や仲間達のことを、事件を通して理解し、また相手も竜崎のことを理解しながら進んでいく感じ。
この手探り感は、またなんかよいですよね。
登場人物の中では、阿久津がなかなかくせ者っぽくてまだ奥が見えない。
この先でその辺も絵が描かれるのか。
事件だけでなく、家族とのことも描かれてそれがアクセントにもなっている。
シリーズが続くとマンネリ感とか不安にもなるが、神奈川県警に赴任してまた少し新たな感じで展開していって、良い感じです。
面白かったです！
事件そのものより、今はどっちかというと新たな仲間たちとの関係性の方が読んでいて楽しいかも。
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