書評と主にマリア様がみてるの二次創作(旧:よしのXブレード)

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【マリみてSS(蓉子・聖・江利子・景)】DISASTER SISTERS! 3-2

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「そもそも、江利子も聖も、ギャンブルで勝った試しがないじゃない!」
「いやぁ~、なんか小さな街の小さな賭場だから、ちょろいかなぁとか」
「根拠になってないし、ギャンブル弱いことに変わりないじゃないの」
「それは結果論でぇ、蓉子を喜ばそうと思った私達の気持ちを汲んでほしいといいますか」
「今回に関しては、結果が全てよ」
 正座している江利子と聖に、とくとくと説教をする蓉子。街に入ったばかりだというのに、既に街の人から注目を浴びてしまっている。
 怒り、呆れる蓉子がため息をつくと、それまで黙って見ていた景が、音もなく蓉子の隣に進み出て、二人を見下ろした。
「け、景さんは、分かるよね、あたしたちの気持ち!」
 縋るように、聖は瞳を輝かせた。
 しかし、景は。
「……ごく潰しの代名詞ね、二人は」
 と、ツンドラも顔負けの冷たい声と瞳で、聖と江利子を貫く。
「えと、そうね、一軒一軒、片っぱしから店を確認していけばそのうち」
「それは虱潰しでしょう」
「あれ美味しいわよね、ご飯を混ぜても、あとでお茶漬けにしても、鰻の風味が」
「あぁ、私もあれは好物、って、それはひつまぶしだし!」
「あたしはそんなに荒くれ者ですか? ラストサムライですか? 確かに酒豪といわれることはあるけれど!」
「…………?」
「あたしは野武士かっ!!」
「分かるか!? ってか全般的につまらない、出直してきなさい!」
 聖のボケについ突っ込んでしまった景は、眼鏡を直しつつどうにか冷静さを保とうと、大きく息を吸い込み、ゆっくりと吐きだした。
「……もうやめたわ、あなた達につきあっていると馬鹿みたいだもの。とにかく、なくなってしまったものは仕方ないわ、次にどうするか考えましょう。二人とも、とりあえずお疲れ様。喉でも乾いているんじゃない?」
 液体の注がれたカップを差し出す景。
「ありがとー、確かに、喉カラカラだったんだよね」
「私も。景さんの作ってくれるお茶、美味しいのよね」
 立ちあがり、嬉々としてカップに口をつける聖と江利子。
「あ、これ美味しい、今日は何のお茶?」
「ああそれ? ――――トリカブトよ」
「ぶーーーーーーっ!!!!?」
「それ猛毒ですから! 附子ですから! 死んじゃう、解毒剤をっ!」
「知りません。行きましょう、蓉子さん」
 のたうつ二人を置いて、すたすたと歩き始める景。さすがに心配になり、蓉子は景を引きとめようとする。
「あ、あの、景さん、さすがにまずいんじゃ」
「平気よ、嘘だから。ただ、ちょっと痺れ作用があるだけで、すぐ治るから。それより蓉子さん、何か食べに行きましょう」
 しれっと言い放つと、景はポケットから革の袋を取り出し、何枚かの銀貨と銅貨を手の平に置いて見せる。
「えっ、どうしたの、これ?」
「いざという時用の、私のまあ、へそくりよ」
 相変わらず呻いている聖と江利子を尻目に、景は悪戯っぽくウィンクをしてみせるのであった。

 

「とにかく、我がパーティの財政難は深刻よ。この街で少し稼ぎましょう」
 食事を終えて元気を取り戻した蓉子が、現実的な提案をする。反対の出ようはずもなく、一行は冒険者ギルドへと向かった。
 冒険者ギルドは、それなりの大きさを持つ街であれば大抵は存在する。冒険者の相互扶助、情報交換を主な目的としており、仕事の情報なども入っている。
 仕事と言っても様々で、モンスター退治やアイテム探し、警護、人探し、傭兵など多岐に渡る。モンスター退治やアイテム探しは、報酬はそれなりだが早い者勝ちとなるため、仕事としてのリスクは高い。逆に、警護や傭兵といった仕事は、獲得すれば確実な報酬を得ることはできる。その代わり、雇われ仕事となるために自由度は減る。
「とりあえず、確実ですぐに報酬の手に入るような仕事を」
 幾つかの仕事をリストアップしていく。
「蓉子、これにしようよ、これに!」
 と、目の前に一枚の依頼書を嬉しそうに出す聖。
 目を落としてみる。

"ヒュドラに守られし伝説の宝冠を求める。 報酬は金貨20000枚以上"

「こぉれのど・こ・が、『確実』で『すぐに』報酬の手に入る仕事なのよ!? てか、ヒュドラって、あなた死にたいの!?」
「ぐはぁ、く、苦しっ、ちょ、蓉子さんっむしろ今死ぬっ……!」
 聖の首を絞める蓉子を横目に、景は一人、依頼書を見ていく。すると、その手がある依頼書で止まった。
「これなんか、どうかしら?」
「ん? どれどれ」
 景の手元を覗きこむ江利子。その豊かな胸の谷間が迫ってきて景は赤面するが、それはどうでもよいこと。
 依頼書の内容は、以下のようなものだった。

"村を襲う山賊に困っています。退治を願う。報酬:キネンシス金貨50枚+夜の接待"

「あら、いいじゃないこれ。村を襲うちゃちな山賊なら、あたし達でもいけるんじゃない?しかも報酬に夜の接待って、さすが景さん、目の付けどころが違う」
「ホント、ホント、エロいわね」
「ち、ちがっ……そっちじゃなくて依頼内容と金貨! 違うのよ、蓉子さんっ」
「わ、分かってますから」
 言いながら、蓉子の微笑みが少し引き攣っているように感じる。
「既に誰か、引き受けちゃったりしていないの?」
「いるかもしれないけれど、先に私達が退治しちゃえばいいんじゃない」
「先を越されて、空振りした時が痛いわね」
 四人で話しあった結果、予備の依頼を持ち、山賊退治が空振りに終わった時は予備の依頼をこなそうということになった。
 街を出て5日ほどで、目的の村に到着した。森と山に囲まれた、ひっそりとした村である。山賊に困っているということのせいか、微妙に活気がなく感じる。
 村長の話を聞くと、山賊が出現して山の方に住み着いたのが三年ほど前。しばしば村を襲い、暴れ、食糧やお金、そして女を奪っていくという。完全に叩きつぶすわけでなく、適当なところで引き上げていくのが厄介らしい。そして、村が復興してしばらくするとまた襲ってくるという悪循環。この村だけでなく、他にも被害を受けている村もあるらしい。
 村の若者や、依頼を受けた冒険者が幾度か討伐に向かったが、全て返り討ちにあっている。村が豊かでなく、報酬が充分に出せないため、あまり腕の立つ冒険者がきてくれていないのが実情らしい。
「相手がどのような力を持つのか、退治に向かった人たちから聞くことはできませんか?」
「それが……」
 首を横に振る村長。
 山賊団のアジトに向かった者の多くは、殺されるか捕らわれてしまうということ。戻ってきた冒険者達も、逃げるように村を出て行ってしまい、何も分からないという。
 ただ、村を襲いにきたときは単に暴れるだけで、特別な魔法や能力を持っているようには見えなかった、とのこと。
「ふぅん、意外と、厄介な仕事かもしれないわね……」
 顎に手を当て、考え込む蓉子。
 たいした冒険者が来ていないのかもしれないが、三年間に渡って全てを返り討ちにするというのは、なかなかのこと。果たして今の蓉子たちのパーティでこなせる仕事だろうかと、真剣に思い悩んでしまう。単純に腕っ節の強い、ごろつきの集まりだと思っていたが、そうでもないのだろうか。
「引き受けて、いただけますでしょうか……?」
 乞うような視線で見つめてくる村長の視線を受けると、拒否するのもためらわれる。だが、思っていた以上にリスクが高い依頼であることも確か。必ず受けなければいけない、というわけでもないので、さてどうするか。
「その前に重要なことを一つ確認させてください、村長さん。報酬のことです」
 そこへ、聖が割り込んできた。
「は、はい。金貨はあれが我が村の精一杯です。ですが、食糧などはこちらで提供することも……」
「や、それはいいから。それよかこの」
 と、そこで聖は村長の横に移動し、蓉子に聞こえないよう村長の耳元で小声で告げる。
「重要なのは『夜の接待』よ。これ嘘じゃないでしょうね、あと接待の内容、当然、可愛い娘さんが、アレやコレや……」
 聖の言葉に、村長も聖たちの趣味を理解したようだ。立ちあがり、聖をつれて部屋の端へと移動する。そそくさと江利子もついていくが、蓉子と景は、不思議そうに首を傾げてみている。
「それはもちろんです。山賊に襲われることを考慮して、わざと貧しい格好などをして身なりを悪く見せていますが、この村はこれでも別嬪が多いのです。退治していただけるのであれば、こちら……」
 そこで村長が、隣の部屋に視線を向ける。見てみると、数人の女性が中にいて、聖のことを注視していた。
 身なりは少し汚い感じがするが、あらゆる女性を見通す聖のイーグル・アイは確実に理解をした。どの女性も、村長の言う通りにレベルが高い。しかも、少女から人妻、貧乳から巨乳までバラエティにも富んでいる。
「あの、前払いで誰か一人今夜にでも」囁くように目力で訴えると。
「依頼を受けていただけるのであれば」村長もまた、頷いてみせる。
「よろしい、受けましょう」
 聖と村長は、がっしりと握手した。その上に、江利子の手も置かれる。
 そして聖と江利子は、蓉子と景の方に振り向き、きりりと真面目な表情で告げた。
「受けましょう、蓉子、景さん。村に対する数々の非道、山賊達を許すわけにはいかないでしょう!?」
「そう、人として許されることではないわ。私達の力なら、イケるわ!」
 メラメラと燃えあがる二人を見て、蓉子は茫然としていたが、やがて感動したように立ち上がった。
「そうよね、ここで帰るなんて出来ないわよね。大丈夫、ちゃんと作戦を練っていけば、突破口はあるはず。みんなで頑張りましょう」
 蓉子もまた、やる気の炎を燃え上がらせる。
「……いや、明らかにあやしいでしょう」
 それを、一人冷めた目で見つめる景であった。

 

 何はともあれ、依頼を引き受けることにはなり、村人たちとともに作戦を練るが、とりあえず今日すぐにどうこうできるわけでもないので、適当なところでお開きにして休むことになった。村には四人が泊まれるような宿もないということで、それぞれが別れて民家に宿泊することとなった。
 あてがわれた民家で食事をとり、疲れをとるため早々にベッドに潜り込む景。さほど待つこともなく、眠りの世界へと誘われていくが、夢へと落ちていく途中で何やら様子がおかしくなってきた。
 体が少しずつ熱くなる。
 胸の先に刺激が走る。
 下腹部が、子宮の奥が疼く。
 まさか、こんな人の家の中で、なんでこんな気分になるのか。気持ちは焦るが、体は熱くなっていくばかり。
「ん……ふっ……んんんっ!?」
 口が、熱い息に塞がれて、ようやく意識が覚醒する。
「な、な、何っ!?」
「あんっ、景さまぁ……」
 覆いかぶさっていた誰かの顔を引き剥がし、枕元の眼鏡をかけて見上げてみるとそこには、景の上に馬乗りになっている、あどけない少女の姿が月明かりに浮かびあがっていた。
「も、百ちゃん!?」
 景が止まっている家の娘、百であった。
 夕食の時の百はごく普通の格好であったが、今は、ショーツにビスチェだけという、肌も露わな状態になっている。さらにその手は、景の胸に置かれている。
「な、何をしているの百ちゃんっ? こんなこと……んっ」
「報酬の、前払いです……私が、景さまのお相手に立候補させていただきました」
「なっ!? だ、駄目よこんな、貴女、まだ子供じゃ……ふぁんっ」
「私もう、十五になります。それに、両親も分かっていますから、大丈夫です……それとも、私では景さまはご不満でしょうか?」
 悲しそうな瞳で見下ろしてくる百。まだ未成熟な体つきだが、ほんのりと膨らみかけの胸や、ぷるんと柔らかそうな二の腕、ぷりっとしたお尻は充分に『女』を感じさせる。
「そ、そんなことは……百ちゃんは、可愛いわよ」
「本当ですか、嬉しいっ! 今夜は私、景さまのために精一杯、ご奉仕させていただきますので、よろしくお願いします」
「あ、うん、よろしく……って、そうじゃなくて!」
「あの、大丈夫です、私、生娘です。あと、その、えと……け、景さまの嗜好にも、頑張ってお応えしますので、えと、優しくしていただけると」
 景の上に馬乗りになったまま、もじもじと身を捩る百。
「私の嗜好って……?」
「ですから、ああ……私にそれを言わせる気なのですね、羞恥責めというやつでしょうか、聖さまの仰られていた通りです」
「聖、って、あの人が吹きこんだのね!? 何を言われたのっ!?」
「ああ、どうしても言わせる気なのですね、私の口から……あの……『○●×』とか、『▼%□&』とか、果ては『#◇◎$●』とか……でも、私、頑張ります! 景さまがお相手なら、喜んで」
「ちょっ、百ちゃ、ひやぁあぁっ……!!」
 そんなこんなで夜は更けていく。

 

 翌朝。
 腫れぼったい目をこすりながら現れた蓉子に、景は声をかけた。
「蓉子さん、大丈夫? 随分と眠そうだけれど、寝不足かしら」
「それが……昨夜、お世話になっている家の子が夜中にやってきて、色々と話しかけてきて。冒険者が珍しいのかしらね、スキンシップも過剰で困っちゃった。どうにか引き下がってもらったんだけれど、その後、寝付けなくて」
「あは、は……」
 どうやら蓉子も、同じような目にあっていたようだと知り、苦笑するしかない。
 そして、元凶はと言えば。
「ちぇー、昨夜、あと少しというところで赤ちゃんが夜泣き始めちゃってさ、結局おあずけだったよー」
「私なんか、そもそも手違いで、訪れて来てもくれなかったんだけど」
 少し離れたところで、しょんぼりと肩を落として話している二人。やはり、欲に目が眩むとろくなことがないということだろう。
 二人の視線が、ちらりと景に向けられる。
「な、何? ほら早く、作戦を練りましょう」
「……景さんだけ、お肌ツヤツヤ」
「いいなぁ、余程、楽しめたのね」
「ななな、何を言っているのよ!? ぐずぐずしないの!」
 昨夜さんざん、百に啼かされたことを脳内で打ち消し、自ら誤魔化すように、景は声を張り上げるのであった。

 

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