書評と主にマリア様がみてるの二次創作(旧:よしのXブレード)

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【マリみてSS(色々・ネタ)】小ネタ集16 ノーマルCPショート7

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<1>

友達に彼氏を紹介するというのは、世間一般的には恥ずかしいものだろうか。それとも嬉しいものだろうか。
しかしながら、その彼氏というのが友人の弟となると、なんだかお互いに気恥ずかしい。
それも、こんな状況でとなると……
「ご、ごきげんよう、祐巳さん」
「ご、ごきげんよう、真美さん」
オウム返しのような挨拶。お互いに、どことなくぎこちない笑い。
それもそうだ、何せ出会ったのが福沢家の脱衣所で、しかも私はシャワーを浴び終え、真新しい下着を身につけた格好だったのだから。
「ごっ、ごめん真美さんっ! わ、私、ちっとも知らなくて……ええと、あ、はは」
まあ、この状況であれば当然のように思うだろうが、祐巳さんは完全に動転している。
なんていうけれど、かくいうわたしだって、内心はパニックだ。
「ちち、違うの祐巳さんっ! あの、まだ、その、していないからっ」そんなことを口走ってしまった。
でも、事実でもある。祐麒さんの家にあがり、家族がいないことを知らされ、これはいよいよ今日、その日になるのかと私だって思った。
お互いに落ち着かないながらも、そんな雰囲気になり、そしてシャワーを浴びたわけなのだけれど、そのタイミングで祐巳さんが帰宅。
見事に脱衣所で私とはち合わせたというわけだ。
「そ、そうなんだっ、ていうか、ますますごめんっ。あの、私、外出するから気にせずに続けて……」
真っ赤になって言い、慌てて洗面所を出ようとする祐巳さんを、私は慌てて捕まえた。
「ま、待って祐巳さんっ。あの、大丈夫だから」
これで祐巳さんが出ていったからって、さあ続きを、なんて無理に決まっている。それに正直言うと、ほっとしている部分もあった。
やっぱり緊張していたし、怖くもあったから。それにこうなったら、きちんと祐巳さんに言っておきたい。
今まで気恥ずかしくて内緒にしてきた申し訳なさもある。そういう気持ちを素直に話すと、祐巳さんは頷いてくれた。
「びっくりしたけれど、真美さんが祐麒の彼女だったんだ。ありがとう、祐麒のことを好きになってくれて」
笑顔で祝福されて、本当にうれしかった。だけど、落ち着いた祐巳さんは、改めて私を見て、また顔を赤くした。
「でも真美さん、意外と……その、大胆な下着、してるんだね」
「え……やぁんっ」
そうだった。今日は、なんとなく予感がして、ちょっと大胆で少しだけえっちっぽい下着にしていたのだ。友人にその姿を見られるなんて。
残念ながら今日は、この下着のお披露目はなくなったようであった。

 

<2>

地球温暖化が色々と騒がれて入るけれど、やっぱり冬になれば寒いわけで。
特にこのところの寒さは厳しく、暖かい炬燵や布団といったものが恋しくてたまらない感じ。
いや、布団に入っていてさえ、冷気が染み込んでくるように思えるくらいだ。
眠ってしまうまでの辛抱と、できるだけ空気をいれないようにじっと、布団の中で横になっていると。
「うう、寒い寒い」
などと言いながら、布団の中に忍び込んでくる不届き者が。
「……って祐巳!? おまっ、何してるんだよっ」
「だって、寒いんだもん。こうすればほら、あったかいじゃない。子供の頃、よくこんなことやったよねー」
と、無邪気なことを言いながら、体をすり寄せて来た。
確かに、小さい頃はそんなこともしたが、今はお互いに子供ではないのだ。特に、身体的な成長があるわけで。
抱きついて来ている祐巳の腕が、祐麒の胸にまわされている。背中には、祐巳の膨らみがあたっている。
冬で寝間着の生地は厚めだけれど、明らかにそれとは違う感触というか。
祐巳の胸を感じ、つられるようにして祐巳の裸体を想像してしまい、体が熱くなってくる。
そして、それ以上に下半身に熱がたまってくる。
「あはは、ぽかぽかだねー」
首のすぐ後ろで口を開くと、息がくすぐったい。
「うああ、馬鹿、やめろっ!」
思わず、身体をひねる。すると薄闇の中、目の前に祐巳の顔。暗くて良かったと思う。一気に、顔が赤くなるのがわかったから。
「どうしたの、急に?」
「こ、こうした方が、あったかいんだよ」
「そうなの? ああ、でもそうかもね、暖かい」
こらもう辛抱たまらんと、さりげなく祐巳の体を抱きしめ、さらに片手でお尻を触る。が、祐巳は特に嫌がる様子はない。
「……あれ? なんか祐麒、なんか凄くここだけ熱いような」
「うわーっ!! 駄目、やめろ祐巳、どうなってもしらんぞっ!?」
結局、熟睡する祐巳の横で悶々としてほとんど眠れなかった祐麒であった。

 

<3>

「は? やめてちょうだいよ、そうゆうこと言うの。なんで私が」
乃梨子は不機嫌そうに、そう返答した。
瞳子と可南子の二人が、乃梨子の前にいる。
「なんで私と祐麒さんがそんな、ラブラブだなんて、変なこと言わないで」
腕を組んで口をとがらす乃梨子を、真妙な顔をして見ている瞳子と可南子。
「でも、確かに目撃証言が多数ありますのよ。乃梨子さんと祐麒さんが、仲良く歩いている姿を」
「そうそう、確か、手をつないでいたとの証言も」
「たっ、たまたま、会っただけよ。手をつないでいたって、それはあれよ、急いでいたから引っ張られていたのよ」
「いえ、乃梨子さんの方が引っ張っているようでしたと」
「そ、それは見間違いじゃない? とにかく、私とあの人は、そんなんじゃないから」
と、あくまで祐麒との仲を否定する乃梨子。その様子を見て、瞳子と可南子はこっそり目で合図。
「そうなんだ、良かったね、瞳子」
「はい、安心しました」
安堵した表情を見せ、胸をなでおろす瞳子。そんな瞳子を見て、乃梨子は訝しげな目つきをする。
「なんで、そこで瞳子が安心するのよ」
「乃梨子さん。実は瞳子さんはずっと以前より、祐麒さんをお慕いしていたのよ」
「え……ええっ!?」
「はい……でも、乃梨子さんがいましたから、諦めていたんですけれど。乃梨子さんがそこまで言うなら、お二人の噂はやはり嘘なのでしょう」
頬を赤らめてもじもじする瞳子の姿は、まさに恋する乙女、という感じであった。
「これで、私も決心できました」
「え、も、もしかして、告白でもするの?」
「いえ……祐麒さんは人気があるお方。ここは一気に、女の武器で篭絡致しますわ!」
拳を握り、力強く宣言する瞳子。それを見て。
「そ、そんなの駄目っ!! アイツは、私のなんだか--っ」
そこまで言ったところで。瞳子と可南子がにやりと笑う。
はめられたと悟った乃梨子は、途端に真っ赤になって、そっぽを向くのであった。

 

<4>

ソファに二人、並んで座り、オーディオから流れてくる音楽に耳を傾ける。
おだやかで、落ち着く、ゆったりとした気持ちのよい空間、雰囲気。
私はそっと、横目で隣に座っている祐麒くんのことを盗み見る。ちょっとあどけない感じのする、男の子。
祐麒くんの瞳が動いて私の方を見る。すると、祐麒くんは慌てて正面に視線を戻す。
思わず、笑ってしまいそうになる。こういうところが可愛いのだ。
再び、音楽に耳を傾ける。私の気に入っている曲が流れている。これを聞いていると、他のことを忘れてしまうくらいに。
曲が終わる。気がつくと、祐麒くんとの距離が少し、縮まっていた。どうやら、私に近づこうとしているようだ。
もっと、大胆に来ればいいのにとも思うが、それが出来ないのが祐麒くん。そこが、可愛らしくてよいのだけれど。
少し考えたあと、私はそっと、祐麒くんの手の甲に自分の手を重ねた。
「し、静さん?」
びくっと、驚いたような祐麒くん。私は、笑ってみせる。
「あの、ね。別に、いいのよ、私は」
普通に言えただろうか。
祐麒くんと付き合い始めてから、いまだセックスはしていない。それどころか、キスだってまだ。
祐麒くんは、私がもともと男性が苦手なことを知っていて、無理強いはしてこない。だけど、いつまでもというわけにもいかないだろう。
私だって、覚悟くらいある。
祐麒くんが体を寄せてくる。強張る体を持て余しつつも、顔に出ないようにする。祐麒くんの顔が近付いてきて、目を閉じる。
「……大丈夫ですよ、静さん。俺、静さんのことなら、いくらでも待てますから」
そう言いながら祐麒くんは、頬に優しくキスをしてくれた。やっぱり、私は思わず顔を横に向けてしまったのだ
怒ってもいいはずなのに、祐麒くんは優しい。泣きたくなるほどに。
「……ありがとう、祐麒くん。私」
その後は、言葉にならない。
ただ、優しい音楽だけが、私達を包み込んでいてくれた。

 

<5>

瞳子が怒っていた。喧嘩というにはささいなことが理由で、怒っているというよりかはへそを曲げているという感じ。
よくあることとはいえ、やっぱり彼女が怒っているというのは嬉しくなく、どうにかしようと思うわけで。
「ほら瞳子、いつまでもそんな、へそを曲げてないで。あんなに可愛らしいおへそなのに」
「なっ、何を恥ずかしいこと言っているんですか!? だ、大体ですね、私は祐麒さんのことを」
言い方がよくなかったのか、またも怒りだす瞳子。
「私は、祐麒さんのことを『好きだ』なんて言ったこと、一度もありませんわ」
「え、そ、そうだったっけ?」
「はい」
ちょっとショックを受けた。付き合っているというのに、そうだったなんて。ひょっとして、とりあえず交際を受けてくれたのだろうか。
そういう落ち込みが表情に出ていたのだろうか、瞳子は少し取り繕うように口を開いた。
「勘違いしないでください。私は『好きだ』といったことはないと言っているのです。私は、『お慕い申しております』と言ったのです」
そう言う瞳子の頬は赤い。照れ怒った表情が、とても可愛らしくて抱きしめたくなってしまうが、とりあえず自重。
何せ瞳子は恥ずかしがり屋、そういうことをされると、逃げてしまいかねないから。だから、言葉で伝える。
「ありがとう、ちなみに俺は、瞳子ちゃんのこと、大好きだからね」
と、笑ってみせる。すると、みるみるうちに瞳子の顔が赤くなっていく。縦ロールが揺れる。
「そ、そ、そ、そんな恥ずかしいことを、よくもまあ、平気で口にすることができますわね」
「恥ずかしくないよ、だって、本当のことだし。そんな風に怒ったような顔をしている瞳子ちゃんだって、可愛いし」
瞳子は、口をぱくぱくとさせ、目を丸くして祐麒のことを見ている。
演技をするのは得意だといっているけれど、祐麒の前ではこんなに表情や態度が分かりやすい。
「ううっ……こ、これだから福沢家の方とは、相性が悪いんですわ」
俯き、呟くように言う瞳子。
「え? 相性は良いんじゃないのかなぁ。ほら、だって夜」
「きゃああぁぁぁっ! ゆ、ゆ、祐麒さんのばかばかばかばかっ!!」
真っ赤になってぽかぽかと殴ってくる瞳子。そんな瞳子が心から愛しくて、受けとめながら笑ってしまうのであった。

 

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