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ミステリー 書評

【ブックレビュー】毒入り火刑法廷(著:榊林 銘)

更新日:

【作品情報】
 作品名:毒入り火刑法廷
 著者:榊林 銘
 ページ数:408
 ジャンル:ミステリ―
 出版社:光文社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 魔女裁判度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 特殊設定ミステリーが好き

■作品について

数十年前、突如現れた“魔女”――箒に乗って空を飛び、黒猫に化けることができ、近くにいる人の感情を操ることができる存在。
文明社会の秩序を脅かす魔女たちを取り締まる司法が“火刑法廷”であり、この裁判で魔女と認定された者は火炙りとなる。
ある日、空を飛行したのでなければ不可能な死亡事件が起こる。
魔女と疑いをかけられた被告の少女カラーをじっと見つめるのは、被害者の義娘となる予定だったエリス。
エリスは知っていた。あの夜、本当は何が起こっていたのかをーー

法廷を制した者が真実となる。そのためなら犠牲は厭わない。

■良かった点

タイトル的に「毒入りチョコレート」と「火刑法廷」を思わせるが、特にそういうものではない。
物語は、魔女が存在する世界が舞台。
魔女は箒に乗って空を飛び、黒猫に化けることができ、近くにいる人の感情を操ることができる。
事件で、魔女だけが出来ることによってしか実現不可能であるとわかった場合、その犯人は魔女だと判断されて火炙りになる。
逆に、魔女ではないと判断されれば解放される。
そんな、特殊設定ミステリー。

果たして容疑者は魔女なのか?
魔女ではなくても犯行は可能だったのか?
そこに焦点を当ててロジックで追いかけていく。
だから弁護人も審問官もかなり派手に変な推理というか屁理屈のようなものを繰り広げて戦っていく。
無茶苦茶だと思えても、それならあり得るかもしれない、完全に否定できる要素がない、と思わせれば良いような。
まあ特殊設定ミステリ―なのでそうなる部分もありますよね。
そもそも魔女なんですから。

どっちかというと世界観を楽しんだ感じだった。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

物語の最初から途中まで、登場人物が非常に分かりづらかった。
どういう人物で、誰とどのような関係なのか。
書かれているはずなんだけどなんか把握できない。
終盤にいってようやくわかった感じなんだけど、私だけ?

 

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