【作品情報】
作品名:高校時代に好きだった元同級生のS級美女が隣に引っ越してきた。義娘とともに。
著者:篠宮 夕
ページ数:292
ジャンル:エンタメ
出版社:KADOKAWA
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
もどかしくなる度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : ラノベで大人のラブコメが読みたい人
一緒に過ごした時間が、俺たちを“家族”にしていく。
毎日会社と自宅を往復するだけの日々を送る堀越京也。
そんなある日、京也が高校時代に好意を寄せていた水瀬彩奈が義娘の愛莉と一緒に隣に引っ越してくる。
十年ぶりの再会に少し戸惑いつつも、彩奈が愛莉を引き取った理由、そして誰にも頼らず生きてきたことを知った京也は、彼女を放っておけず自然と彼女たちに関わるようになる。
ぎこちなくも温かな時間を重ねるうち、三人はまるで家族のようになるのだが、彩奈から「もう、君には頼れない」と距離を置かれてしまい……。
これは好き同士だった二人が“家族”になる物語。
高校時代に好きだった女の子が、義娘を連れて隣の部屋に引っ越してきた!?
から始まるラブコメ。
というか、まだ微妙にラブコメまで展開していない感じか。
お互いに年齢を重ねて大人になり、社会に出て働いて色々なことを知って。
学生時代のことを思い出しつつも、そう簡単に今さら踏み出すこともできないから、距離感を図りながら関係を築いていく。
そのもどかしさがありつつも、性急でないからこそよいところもあるわけで。
二人を繋ぐのが、彼女が連れてきた義娘の愛莉。
小学三年生だけど賢くて礼儀正しく、それでいて年齢なりのところもあって。
当然、訳ありな彼女だから、助けてあげたいと素直に思いながらも深く踏み込めはしない。
それは彼女も同様で、自分一人でどうにかしなければいけないという強い気持ちをもっていて、だから気軽に頼れない。
ゆっくりと近づいていく感じが良いです。
お互い、学生時代から良い印象を持っている。
でも十年たった今、怖さもあるし、十年の間に何があったのかもわからない。
相手のことも考えられる余裕も持ってきているし、だからこそ歩みがゆっくりになるけれど、それが良いですね。
ラノベで大人のラブコメは少ないので、貴重でよかったです。
