書評と主にマリア様がみてるの二次創作(旧:よしのXブレード)

マリア様の愛読書

ノーマルCP マリア様がみてる 栄子

【マリみてSS(栄子×祐麒)】初めての夜

更新日:

 

~ 初めての夜 ~

 

<<注意!!>>

本作にはマリみて登場人物の性描写(エロくはないはず)があります。
読み進める方はその点、ご注意願います。

 

 

 一日外出していたから、いくら冬の寒い日とはいえ体は汚れるし、それに何より新しい綺麗な下着に替えたかった。一応、美月たちに言われてその時のためにと購入しておいた下着である。
 シャワーを浴び終えて洗面所で鏡に映る自身を見つめ、本当に良いのかと問いかけるが、ここまで来て後戻りも出来ない。改めて服を着るのはどうなのだろうかと疑問も浮かんだが、だからといって裸で出ていくわけにもいかないから仕方ない。
 部屋に戻ると、祐麒はベッドに座って待っていた。
「出たぞ……祐麒も、その、入ってきていいぞ」
 声をかけると祐麒も緊張気味に表情を固まらせたまま、洗面所の方へと無言で向かう。着替えはないが、とりあえずバスタオルを渡しておいて自分は心を落ち着かせるべくベッドに腰を下ろす。
 相手は二十近くも年下の高校生、自分の方が遥かに年上だが経験は無い。本来なら自分が余裕を持ってリードしてあげるべきなのだろうが、実経験のない知識だけでうまくできるか不安になるし、痛みでどうしようもなかったらそれどころではない。
 でも今さら逃げられるわけもないし、どうにかするしか――
「お、お待たせしました、えーこちゃん」
「ふわっ!? は、早いなっ」
「そうですか?」
「そうだ、まだ数分しか経って…………わっ!? ちょ、なんで、裸っ」
 顔を上げた途端、祐麒の上半身が目に入ってきてびっくりする。腰から下はバスタオルを巻いて隠してはいるものの、恥ずかしくなってつい目をそらしてしまう。
「いえ、だって着替えもないですし、それに、その、これから……」
 様子を窺うような目つきで栄子のことを見てくる祐麒。
「わ……わかっている、それくらい」
 そう言うと少し安堵したようで、祐麒は歩み寄ってきて栄子の隣に座った。
 まだシャワーを浴びたばかりでほんのりと肌は色づき、熱さを保っているようだった。
「えーこちゃん」
 間を詰めるように身をずらし、腕に触れてくる祐麒。そのまま、顔を近づけてこようとする。
「あ、ちょ、ちょっと待て。で、電気を。灯りを消させてくれ」
「え、それじゃあ見えなくなっちゃうじゃないですか」
「そのために消すのだ」
「でも俺、えーこちゃんの体、見たいです」
「馬鹿、そんなの、駄目に決まっているだろう」
 しばらくそんな感じの押し問答が続いたが、結局のところ"茶色"にすることでどうにか落ち着いたのだが、それでも目が慣れれば随分と見えるわけで、失敗したと栄子は思ったがもう遅い。
「んっ…………」
 唇が重なりあう。
「…………っ!?」
 しばらくキスをしていたのだが、やがて祐麒の手が栄子の胸に触れてきた。服の上からだが、それでも撫でられて体が熱くなる。祐麒の手は胸から脇腹、そして太腿へと移動しながら撫で続けてくる。その間もキスをやめることなく、唇を吸い、舌を絡めている。
 祐麒はさらに攻めてきて、続いて服の中に手を差し入れてきた。
「わ、ちょ、ちょっと待て」
 慌てて腕を取って中から取り出し、一旦体を離す。
「勘違いするな、別に今さらやめるとは言わん……ただ、その、服は自分で脱ぐからあっちを向いていてくれ」
 言うと、祐麒は素直に背中を向けてくれた。
 栄子はその背中をチラチラと見ながら服を脱ぎ、下着姿になると布団にくるまって体を隠した。
「え、えーこちゃん」
 そっと布団の中に体を滑り込ませ、栄子の上に覆いかぶさってくる祐麒。見下ろしてくる目と視線が合う。
「その、えと、俺……は、初めてだから、うまくできるかわからないけれど」
「そ、それは、私だって同じだ」
「…………え」
「あっ…………!」
 思わぬ失言に赤面するが、どうせこのまま進めば分かってしまうことだ。栄子は開き直ったように口を開く。
「そ、そうだ、私だって初めてなんだ……ひ、引いたろう? この歳にもなっていまだに経験がないなんて、それでいて生徒達の恋愛相談に乗っていたなんて」
 自分で言っていて恥ずかしくなり、頬が熱くなってゆくのが分かる。
 だが、祐麒は。
「そんなこと、ないです。今まで大切にしていたのに、俺にくれるんだと思うと、凄く嬉しいです」
「ば、ばか、別にそんな……ん」
 文句を言おうとした口を塞がれる。
 キスをしながらまたも祐麒は栄子の体に触れてくるが、今度は服の上からではなく肌に直接である。撫でられる感触に体が震える。
「えーこちゃん……ブラ、外していい?」
「そ、そういうことは、聞くもんじゃない」
「う、うん……」
 頷いた祐麒が腕を背中に回してきてぎこちなくもホックを外し、肩紐を腕から抜き、ブラジャーを取ってしまう。
 栄子は両腕でかばうように胸を隠していたが、手首をつかまれ、ゆっくりと胸の覆いを外されてしまう。
 やっぱり電気は全て消してもらうべきだったと今更ながらに思う。目が慣れた今、栄子の乳房は完全に祐麒に見られてしまっている。祐麒の視線を感じ、熱くなる体。
「あ…………ん」
 おそるおそる、といった感じで祐麒の手の平が乳房を覆い、そのままゆっくりと撫でまわしてゆく。
「小さくてがっかりしたろう?」
「そんなことないです。凄い、柔らかいです……」
「んっ……は、あ」
 変わらずに胸を揉みながら、祐麒が首筋に唇を這わせてきて声を漏らす。首筋から徐々に下がり、鎖骨を舐め、手の動きも次第に大きく、力強くなってゆく。
「……んっ」
 胸の先端に刺激が与えられ、思わず変な声が出てしまう。見れば、祐麒は栄子の乳首に吸い付いていた。
「ば、馬鹿、やめっ……っ、くすぐったい……ん」
 舌でぺろぺろと舐めながら、もう片方の乳首も指でつままれ、無意識に甘い声を出す自分に驚きつつも、声をおさえることができない。
 乳首が硬くしこり、ツンと上を向いて尖るのを止められず、そうなるとさらに祐麒にとっては弄りやすくなり、唇で挟んで吸い上げ、指先で転がすようにして栄子にくすぐったいような快感を与え続けてくる。
 やがて祐麒は乳首から口を離したものの、両手で乳房を揉むことはやめず尚且つ乳首も刺激しながらお腹の方に口づけをしてきた。臍に到達し、臍の穴に軽く舌をいれて舐めてくる。
「あっ、へ、変な所を、舐めるな……んっ」
 臍から脇腹の方に場所をうつし、キスをしながら再び胸の方に戻ってきて、先ほどとは反対の乳首を舐め、ちゅうちゅうと吸う。
「あっ、んっ……く、はぁっ」
 吸いながら、今度は手が下半身の方へと徐々に下がってゆき、太ももを撫で、内股を撫で、お尻の方にもまわってゆく。
「……え、えーこちゃん……」
 見上げてくる祐麒の意図を察する。
 栄子は顔を真っ赤にしながらも、わずかに腰を浮かせて祐麒がショーツを脱がそうとするのを助ける。
「あ…………は、あぁっ」
 どこかひんやりとした祐麒の指が恥毛をなぞりながら、栄子のもっとも大切な部分へと到達した。
「えーこちゃん、熱い……濡れてる……」
「ば、馬鹿、口に出して言うな……っ」
 祐麒の指が這い進み、小さな入口に指先が当たって、クチュ、という湿った小さな音を立てる。
 一方で乳房の愛撫はやめないのだ。
 栄子は羞恥で逃げ出したくなったが、じっと耐える。
「うっ……あ」
 指で軽く擦られるたびにピリッとした快感を送られて声を上げてしまう。自慰行為の経験は殆どないが、知らないわけではない。しかし、自分でやったときはさほど感じなかったのに、今こうして他人である祐麒の手で愛撫されていると、ぞくぞくするほどの快感が栄子の体を襲ってくる。
 祐麒の前戯は決して手慣れているわけでもなければ、テクニックが優れているわけでもなく、むしろぎこちなく覚束ない手つきである。それでも、こんなにも感じてしまうのは精神的なものも大きいのかもしれない。
「は、はぁっ……ず、ずるいぞ。ゆ、祐麒ばかり」
 経験がないとはいえ、一方的にやられるばかりでは恥ずかしいし悔しい。栄子だって知識としては知っているわけで、自分もどうにかしようと初めて手を動かして祐麒に自ら触れてみた。
 海でも見て感じたけれど、思っていたよりも引き締まって硬い肉体は火照っており、わずかにしっとりとしている。わき腹から手を滑らせて腰に触れ、そこから思い切って股間の方に動かしてみる。
「……うっ! えーこ、ちゃんっ!?」
「うわ……す、すごい、な」
 初めて握った男性器は想像していたよりもずっと硬く、そして熱かった。書物による知識だけでは分からない、本物ならではの生々しさや生命感が伝わってくる。
「すごい、こんなにガチガチなんだな……」
 おそるおそる、といった感じで握った手を上下に動かしてみる。
「うっ!」
「す、すまん。あの、痛かったか?」
「い、いえ、滅茶苦茶気持ち良くて……や、やばいですっ」
「そっ……そうなのか? じゃあ……」
 一度離しかけたが再び握ると、栄子はまたゆっくりと手を動かす。
「あっ、え、えーこちゃ……くっ」
 ぶるぶると震えながら声を出す祐麒、自分の手で気持ちよくなっているのかと思うと少しばかり嬉しくなり、また先ほどまでやられていたからそのお返しにと、少し動きを速くしてみる。
 手の平に汗以外の液体が付着し、滑りがよくなる。
「気持ちいいんだな、祐麒……なんか、可愛いぞ」
「ちょっ……くっ」
 祐麒が再び栄子の乳房への愛撫を始めたが、栄子も握った手を離さずに刺激を与える。
「…………え、えーこちゃん、ちょっと、ストップ、待って」
「ん……どうした?」
「いや、これ以上されたらヤバいから……あの、そ、そろそろ……いいでしょうか?」
 その言葉に、ドキリとする。
 手の中にある、生まれて初めて触った男性器は雄々しく屹立しており、その大きさが栄子に恐怖を与える。
「その、しかし祐麒のコレ……お、大きすぎないか?」
「え? いや、比較とかしたことないから分からないですけど……そうなんですか?」
「ば、馬鹿! 私が分かるわけないだろうっ。だ、だが……ほ、本当にこんな大きいものが入るのか……?」
「多分…………そ、それじゃあ、い、いいですか?」
「え、あっ、ちょ、ちょっと」
 栄子の言葉を待たず、ぐい、と足を押し広げられる。恥ずかしい格好をさせられて真っ赤になるが、抵抗することも出来ない。
 祐麒は押し広げた脚の間に体を入れ込んで腰を落とし、大きくなったそれを片手で掴んで栄子の入口に押し当てるべく調節する。
「あ……あれ? ここ、ですか。あれ」
「ち、違う、もっと下だ……もうちょっと……んっ、あ、そう、そこ……」
 小さな入口に、先端が軽く押し当てられる。栄子も、祐麒の愛撫によって受け入れる準備は出来ているが、不安はある。それでも口に出すことはなく、祐麒を
「それじゃあ……い、いいですか?」
「だから、そういうことを聞くな…………あっ、あぅぅっ……」
 言い終える前に、祐麒の腰が前に突きだされ、秘裂の入口に押し当てられていた先端部が中に入り込んでくるのが分かった。
「は……ぁ、はっ、大丈夫……ん」
 狭いところを強引に押し広げてきて少し苦しいが、痛いというほどまではいかない。
「う……キツイ……え、えーこちゃん、力抜いて……」
「ば、馬鹿、無理を言うな……」
 どうしても下腹部に力が入ってしまい、それ故に挿入がスムーズにいかないようで、先端部分から奥へと入っていくことができないようだ。
 仕方なく祐麒は、一旦、腰を引いて入口あたりまで抜いて戻る。
「んっ……は、あ……」
「もう一度、いきます……」
「……っ、あ、くふぅっ……」
 やはり先ほどと同様に進まず、動きが止まる。
「えーこちゃん、キツ……」
「だ、大丈夫だから、構うな……」
「もう少し、力抜いてください……」
 そんなことを言われても、栄子としては可能な限り力を抜こうと思っているのだが、現実的な痛みによりどうしても力が入ってしまうのだ。
「えーこちゃん」
 祐麒が顔を近づけてきた。
 そして。
「……愛してます」
 耳元に息を吹きかけるようにして、囁く。
「は、あぁっ……ん!」
 ぞくぞくと体が震え、僅かに肉体が弛緩したタイミングで少し、奥に進んだ。
「ば、馬鹿、変なこと言うなぁ……」
「何が、変なことなんですか?」
「だ、だから」
「……愛してます、えーこちゃん」
「はうぅぅっ……!!」
「くぅっ、もう少し……」
 また、ほんの少し奥に進む。
「なんか、引っ掛かってるような……もしかしてこれが……?」
「だからっ……そ、そうゆうことは口に出すなっ……ば、馬鹿……」
 赤くなって手で顔を覆う。
「やば、えーこちゃん、可愛すぎる……っ」
「ちょっと、そういうこと……くっ、ぅっ」
 首筋に顔を埋めてきた祐麒が鎖骨に舌を這わせ、さらに再び乳房に手を置いて揉んできた。乳首を指でつまみながら揉まれ、もう片方の手は腋の下から脇腹を優しくなぞるように触れてきて、様々な個所に異なる刺激、快感を送り込まれて栄子の体がぐにゃりとなり愛液が溢れる。
 そのタイミングで祐麒は腰を押して突き進ませた。
「…………っ!」
 破瓜の痛みが栄子を襲う。
「えーこちゃん、大丈夫……?」
「……っ、はっ、あ、大丈夫だ…………お、思っていたほどの痛みは、ない……」
「良かった……じゃあ、続けますね」
「え……ちょ、ま、まだ入るのか…………くうぅっ!」
 すべて受け入れたと思ったが、祐麒のモノはまだ完全に呑み込まれていなかった。今でも下腹部を強引に押し広げられているようで苦しいのに、これ以上進むことなどできるのだろうかと不安になる。
「あっ……くっ、あ、はぁっ」
 呼吸が荒く乱れ苦しくなる。思っていたほどの痛みはないと言ったが、痛いことに変わりはない。
 そんな栄子に気が付く余裕もないのだろう、祐麒はさらに押し入れてこようと、力を込めてくる。
「ちょ……ま、待って、祐麒…………んっ」
「え、どうか、しましたか? あ、痛いですか、すみません」
「そ、その、手…………」
「手? 手が、どうかしましたか」
「手を、その、つないでいてくれないか」
「え?」
 驚いたように見つめてくる祐麒の視線を感じる。栄子は恥ずかしくて先ほどからまともに正面を向けず、顔は横に向けたままだ。
「だ、だって、怖いし…………だ、駄目、か?」
 指を唇に咥えながら、ちらりと祐麒を見上げると。
「…………っ、えーこちゃん、反則…………可愛すぎ……」
「え、な、何が」
「駄目なわけないじゃないですか」
 口元に置いていた右手、そして胸に置いてあった左手をそれぞれ繋いでくる祐麒。両手を通して安心感が送り込まれてくるような気がする。
「これで、いいですか」
「う、うん…………」
「他にあれば、なんでも言ってください」
「だ、だけど……わ、笑わないか?」
「笑うわけないじゃないですか」
「…………キスして、欲しい……」
 祐麒にとっては、とどめの一言だった。
 栄子にキスをする。両手を繋いで自由を奪われている体勢になっているが、既に挿入しているから腰を動かすだけで問題はない。
「ちゅっ……んっ、祐麒……」
 甘い、漏れるような栄子の声が耳朶に届くと、それが快楽のツボを一気に押したようだった。
 苦しそうな栄子の体を思いつつも、快楽に抗えず腰の動きを少し速くする。
 唇が離れ、栄子の口から喘ぎが漏れる。
 祐麒も既に余裕はないが、それでも繋いだ手だけは離さなかった。
「――――っっ!!!」
 やがて上り詰めた祐麒は、ぐっと背を反らしながら栄子の中に放った。
「うあぁぁ……熱い……祐麒のが中に……」
 達した祐麒は、挿入したまま栄子を見下ろし、口を開いた。
「……あ……えーこちゃん、俺……ゴム……」
「ば、馬鹿者……今さら、遅いわ……」
 栄子の体の上にぐったりと覆いかぶさってくる祐麒の汗ばんだ肌を感じながら、栄子は呆れたように言う。
「……まあ、今日は大丈夫な日だから…………へ、平気だと思うが……」
 熱く火照った体同士が密着し、二人の荒い息遣いが重なりあう。
 そうやって抱き合ったまま。
 気怠くも心地よい眠りへと二人は落ちていった。

 

「うう……と、とうとう、やってしまった……」
 翌朝目覚めた栄子は、冷静になって夜のことを思いだして赤面する。
 既にシャワー浴びて体を洗い部屋着に着替えているが、祐麒はまだベッドで寝ている。朝まだ早く急ぐ時間でもないのだが、元々早起きであるし、歳の差もあるのかもしれない。
 ベッドの下に落ちていた、脱ぎ捨てられた下着を慌てて拾って洗濯籠に放り込んで戻り、ベッドの端に座って祐麒の寝顔を見つめる。
 まだあどけない顔立ちだが、昨夜は雄々しく男らしく栄子を貫き――そんなことを一人考えて、また顔を紅潮させる。
 初めて経験した性行為は、気持ちいいというよりは、心地よいという感じだった。肌と肌が触れ合い、互いに密着するあの感じは悪くないと思った。
 軽く寝息を立てている祐麒を見ていると、なんだか胸が温かくなる。何もせずにこのまま見ているだけでも、何時間でもいられそうな気がした。栄子は手をのばし、やや癖のある髪の毛を撫でた。
「…………ん……栄子ちゃん……?」
「あ、す、すまない。起こしてしまったか? まだ、寝ていて良いんだぞ」
 薄目を空けた祐麒を見て、栄子は慌てる。
「いえ、大丈夫です…………ああ、でも夢じゃなかったんですね。俺、昨日えーこちゃんと……」
「当たり前だ、なんだと思っているんだ」
「嬉しいな、朝目覚めたら、大好きなえーこちゃんの顔が見られるなんて」
「だ、だから、どうしてそういう恥ずかしいことを……って、あ、ちょ、ちょっと待て、見るな!」
 慌てて顔を背ける栄子。
「どうしたんですか?」
「どうしたも、今朝はまだメイクしてないから」
「それがどうしたんですか?」
「馬鹿者っ、女子高校生とは違うんだぞ。化粧もしないすっぴんを見せられるような年齢じゃあ」
「何言っているんですか、えーこちゃんはすっぴんでも可愛いですよ」
 身を起こし、背後から抱きしめて言う祐麒。
「そうは言うがな、現実的に肌の艶や張りは十代と三十代では全然、違うんだぞ」
「可愛いのに……」
「だから……って、言いながら胸を触るな!」
「あ痛っ」
「まったく……でも、ほ、本当にすっぴんでもいいと思っているのか?」
「もちろんですって。だから、こっち向いてくださいよ。じゃないと……こうですよ」
「――っ、うはははっ! 馬鹿、やめろ、わき腹、くすぐった、こら!」
「じゃあ、こっち向いてくださいよー」
「わ、分かったから、やめろ…………っ、このっ、はあっ、馬鹿者……」
 祐麒のくすぐりの指が止まったところで、栄子は首をひねって後ろを向いた。
 そして文句を言おうとしたが、その前に。
「――ん」
 口を塞がれた。
 驚いたけれど、そのまましばらくキスしてから祐麒の頬に手を当てて顔を離す。
「……や、やめろ、朝だから、口が臭いぞ」
 自分でも説得力がないと分かっているが、言わないと恥ずかしくてやってられなかった。まさか自分が高校生男子とこんな、まるでバカップルのようなことをするなんて。
「――じゃあ、歯を磨いてきたら、いいですか?」
 そんなことを抜け抜けと言ってくる祐麒。
 いい加減にしないと調子に乗るし、年上の大人の女としての威厳も失われるし、若い男を繋ぎとめるために必死だとかいい年して恥ずかしいとか、とにかく祐麒のペースに乗りっぱなしはまずい。
 だから栄子は言った。
「わ……私も一緒に磨こうかな…………?」
 そんなことを言いたいはずじゃなかったのに、頭の中ではそう思いつつも、立ち上がった祐麒と一緒に洗面所に向かおうとするが。
「――――って、あ、あ、あ、朝から、なんでそんなにしているんだっ!?」
 布団から出た祐麒は当然素っ裸で、その下半身の状態を見ると目を丸くして叫ぶ栄子なのであった。

 

おしまい

 

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