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【ブックレビュー】Ghost ぼくの初恋が消えるまで(著:天祢涼)

更新日:

【作品情報】
 作品名:Ghost ぼくの初恋が消えるまで
 著者:天祢 涼
 ページ数:240
 ジャンル:ミステリー、エンタメ
 出版社:星海社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 切ない度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 切ない青春モノが好き

■作品について

大好きだったいのり姉ちゃんが通り魔に殺された。
しかし、そのいのりの幽霊が生方理人の前に現れる。
彼にだけ見える、いのりの姿。

幽霊のいのりとともに過ごし、成長しながら事件の裏に迫っていく理人。
真実が明らかになった時に訪れるものは。

■良かった点

ミステリーであり青春小説。
通り魔の被害にあった少女、いのり。
彼女に恋していた理人にだけ、いのりの幽霊が見える。
二人で協力して事件の解決に挑む・・・・というが、通り魔事件自体はあっさりと片が付く。
理人が追いかけるのは、その事件の裏にあった真実。

幽霊となったいのりとともに、理人だけが年齢を重ねて成長しながら、遭遇した事件を解決していく。
そのいくつかの事件を経て、ちょっとずつ理解していく事件の真相。
最後に、理人が真実に辿り着いたとき、いのりはどうなるのか。
また、いのりへの思いはどうなるのか。

幽霊となったいのりは成長することなく、殺されたままの姿でいる。
対して理人は成長していく。
10歳だったのが13歳となり、16歳となり、やがていのりの年齢を超える。
好きだった、ずっと一緒にいたいと願っていた思いにも変化は訪れるのか。
成長すれば当然ながら色々な人と出会い、経験して、考えも変わってきたりする。
周囲を隔絶していたような理人だって、それは避けられないこと。

ミステリーとしての要素ももちろんだが、やはりミステリーを用いながらの青春小説。
切なく、ちょっと苦い。

そういう話を好む方は、是非。

 

■ここが改善できるともっとよかったかも?

ミステリーの方により強い期待をしていた人からすると、物足りないかも?

 

 

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