【作品情報】
作品名:ハルカな花
著者:天祢 涼
ページ数:283
ジャンル:ミステリー
出版社:光文社
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
花の知識が手に入る度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : 少し変わった本格ミステリ好き
悩んでいるあなたの心に花を咲かせてくれる、不思議な少女の物語
花を愛する人々の住む光咲市で、辛いことや切ないこと――そして謎を抱えていると、ハルカがいつの間にか傍で微笑んでくれる。
気鋭のミステリ作家が「伝えたい大切なもの」をテーマに季節の花とともに贈る、癒やしのワンダー・ストーリー。
花にまつわる謎をといていく連作短編ミステリー。
登場人物たちはみな、花にまつわるちょっとした謎に出会うことになる。
そんな登場人物たちの前に姿を見せるのが、ハルカという少女。
ハルカは、人によっては小学生の少女であったり、あるいは高校生の少女であったりする。
ハルカとはいったい、何者なのか?
そういった物語全体の謎が、最後の章で明らかになる。
全てが繋がっていく連作もの。
とはいえ、ミステリーでありながら、全体としてはファンタジー。
そういった意味でのどんでん返しというか、最後の章でのびっくり感は大きくない。
いやいや、そっちにいっちゃう? みたいな。
但しミステリー部分はちゃんと本格なので、そこはご安心を。
花を題材に、花の知識を活かした謎が展開されるし、解決もしっかり。
そういう感じに興味を持った人は読んで損しないかと。
ファンタジー要素を是とするか。
読者のそこにかかるかもしれない。