【作品情報】
作品名:大っっっっっっっっっっ嫌いなアイツとテレパシーでつながったら!?
著者:かつび 圭尚
ページ数:328
ジャンル:エンタメ
出版社:KADOKAWA
おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
設定をうまく活かしている度 : ★★★★★★★☆☆☆
こういう人におススメ! : ちょっと捻った作品に興味あり
ドキドキすると心の声が勝手に送信されてしまう!?
「やっぱり僕は君のことが――大嫌いだ」
「気が合って嬉しいわ。私もあなたが大嫌いよ」
地上900mの赤坂タワーが見下ろす経済特区・東京都白銅区の学園で、高校一年生の有栖川譲と赤坂彼方は毎日毎日いがみ合っていた。
だが二人は実はテレパシーでつながる「不正能力者」。権力の不正を裏付ける存在として、正体がバレれば国中から追われてしまう!
しかも能力は時空を超えて!? 最悪の事故から始まる襲撃、誘拐、逃避行。
特区を支配する大企業、暗躍する公安警察、陰謀論――絡み合う思惑から逃げながら、運命共同体の二人は距離を縮めては反発し……心拍数とともに加速するSF×青春×逃避行アクション
SF+逃避行モノ。
ドキドキすると心の声が相手に送信されてしまうという、特殊状況下でテレパシーが発生する主人公男女設定を活かした物語。
主人公の男女は、ある意味でテンプレ的な二人ともいえる。
頑張って頑張って特待生となって学校に通う主人公の男。
それに対し、ヒロインはお偉いさんの令嬢。
対立する立場にある二人だけど、特殊能力のせいで必然的に色々と接触もすることになる。
そして、その特殊能力所持者ということで、トラブルに巻き込まれることにもなる。
二人のテレパシーには三分間のタイムラグが発生する。
三分早くに受信する。
三分後に受信する。
そのタイムラグを活かしたタイムリープを発生させることで危機を乗り越えようとするタイムリープものでもある。
ちょっと捻った設定をもとに男女の逃避行に活かし。
そこからラノベらしくちょっと恋愛模様も入れ込んだりして。
全体としてうまくまとまった一作。
決してつまらなくはない。
なのだけれど、どこか入りきれない感じがあるのはなぜだろうなぁ。
公安とか、立ちはだかる相手とか、その辺がちょっとあまりな感じというかラノベ過ぎるので、逃避行だけど危機感はあんま覚えない。