こんにちは、神門です。
ある日、急に男から女になってしまった!
TSものとしての一つのパターンです。
超常現象にしろ、特殊な病気という設定にしろ、いきなり性転換してしまえば戸惑うもの。
当サイトでも『オレが私になるまで』といった作品の感想をあげていますが、本作もそういったTSものの一作、『カレとカノジョの選択』1巻の感想です。
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作品情報
作品名 | カレとカノジョの選択 |
著者 | 緒原 博綺 |
出版社 | KADOKAWA |
紹介対象の巻 | 1巻 |
ジャンル | 青春系TS(?) |
作品の感想
本作の主人公・和真は東京で一人暮らしをしている大学生。
中学の時に家庭の都合で北海道から東京に引っ越したことで、小学校時代からの親友・遥と別れてきました。
体は大きくても気が弱い和真はよくいじめられていましたが、それをいつも助けてくれたのが遥であり、そんな遥は和真にとってのヒーローでした。
中学の時に別れた後も連絡は取っていた和真と遥ですが、大学生となったある日、和真のもとに遥から東京に行くという連絡が入り、二人は七年ぶりに会うことになりました。
久しぶりに遥に会うことを楽しみにしていた和真ですが、和真の前に現れたのは見知らぬ金髪美女。
なんと、その金髪美女こそが、和真にとってのヒーローであり親友でもある遥でした。
かくて、いきなり女性となって現れたかつての親友との東京での生活が始まるのでした。
「カレとカノジョの選択」 1巻 緒原 博綺/KADOKAWAより 引用
いきなり男から女になるのは、「後天性雌雄転換病」という病気で、千人に一人の割合で発症するということで、本作の中では性別が転換してしまうのはそこまで珍しい話でもないとのこと。
とはいえ、七年ぶりに会った親友が女になっていた、なんてことになれば驚き戸惑うのは当然のこと。
和真にとっての遥は、連絡こそある程度とっていたとはいえ七年前の遥なのでしょうから。
「外見は変わってしまっても中身は変わらない」
「和真にとって遥は遥」
そう思ってはいても、現実に遥は女で、しかも美人で、胸も大きくてスタイルも良い、魅力的な姿になっている。
遥も昔の感覚でスキンシップをとってきたり、和真に甘えてきたりしますが、和真はどうしても変に意識をしてしまう。
しかも遥は東京で泊まる場所がなく、和真の部屋に世話になることとなり、一つ屋根の下で年頃の男女が生活することに。
かくして和真の生活は、そして和真と遥の関係やいかに?
といったところです。
本巻はまだ導入というところなので、遥が住む場所もないのに一人で東京に来た理由とか、性転換してから何があったのか(性転換したのは和真と会う3年ほど前とのこと)などは明らかにされていません。
それは、これから分かってくるのでしょう。
「カレとカノジョの選択」 1巻 緒原 博綺/KADOKAWAより 引用
TSものではありますが、主人公が性転換してしまうのではなく、主人公の相手が性転換してしまったというもの。
だから、女になってどうしよう! 着替えは、トイレは、お化粧は、といったようなTSの悩みが描かれるわけではありません。
親友が男から女になってしまった側の戸惑い、気持ち、行動、そういったものを描いていく作品なのかなと思います。
元が男ということで、BL的な要素も含むのですかね、こういう作品は。
まあ、会うのが7年ぶりで見た目も全く別人になっているので、男の側としたら女の子として好きになれそうな気はしなくもないです。
性転換した側も、この病気では内面的な部分も転換した性別に順応していくようなので、であれば女性として男性を好きになれるのでしょうか。
そう簡単なものではないのか?
いずれにしても二人を中心とした、性転換した人とその相手の関係というのが描かれていくようです。
「カレとカノジョの選択」 1巻 緒原 博綺/KADOKAWAより 引用
1巻の最後では、別パターンで性転換してしまった人とそのカップルが登場します。
その人たちが、和真と遥に対して何かしらの方向性を与えてくれるのか。
いずれにしても、先が楽しみなTS作品が登場しました。
絵も綺麗ですし、友情方向に進むのか恋愛方向に進むのか、カレとカノジョの関係がどうなるのか、どちらでも楽しみです!