【作品情報】
作品名:文学キョーダイ!!
著者:奈倉有里, 逢坂冬馬
ページ数:256
ジャンル:エンタメ
出版社:文藝春秋
おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
文学から世界を考える度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! : 作者に興味がある人
ロシア文学者・奈倉有里と、小説家・逢坂冬馬。
文学界の今をときめく二人は、じつはきょうだいだった!
姉が10代で単身ロシア留学に向かった時、弟は何を思ったか。
その後交差することのなかった二人の人生が、2021年に不思議な邂逅を果たしたのはなぜか。
予期せぬ戦争、厳しい社会の中で、我々はどう生きるか?
縦横無尽に広がる、知性と理性、やさしさに満ちた対話が一冊の本になりました。
『同志少女よ、敵を撃て』で一躍有名作家となった逢坂冬馬さん。
そしてロシア文学者の奈倉有里さん。
二人は実の姉弟であり、同じようにロシアを舞台というかテーマというかとして書に向き合っている。
そんな姉弟の対談を一冊の本にしたもの。
本書としては3部の構成になっている。ビー 1部は幼少期や家族との話などがメイン。
2部が作家として、文学者としての話。
3部は世界に目を向けての話。
それぞれの観点や思うところなどから、なかなか興味深い話が交わされる。
やはり、この姉弟というか作家が生まれるような育ち方をしているのだなとも思わせられる。
ただ書を残しているだけではなく、その書に対してどのような思いを込めているのかとかも。
本来、受け取り方は読者それぞれにゆだねられるところだけれど、国際情勢的にロシアのことをテーマにしているから、明確にせざるをえないところもあったのだというところは、確かになぁと思わせられる。
ただ好きなものを書くだけでなく、そこから何を期待しているのかとか。
当たり前だけど、作者佐伯品に対する思いがあるわけで。
そういうのを聞く機会ってあまりないので良いのかも。
読んでいると、「自分達は正しい、自分たちの考えが正しい。それ以外の考え方は変」みたいな思いのようなものが伝わってくる。
そういう意図はなかったとしても、話し方とかからそう感じてしまうところがある。
角田光代さんとかは「さん」付けなのに、他の人のことを呼び捨てにしてさらに馬鹿にしたような物言いしたりとか。
自分と異なる人を見下すような言い方も気に入らなかったなぁ。
あと「ドラゴンボール」とかちゃんと読んでいないんじゃない?
戦って勝った方が偉くて全て、そんな作品じゃないですけど。