【作品情報】
作品名:AI崩壊
著者:浜口 倫太郎
ページ数:304
ジャンル:エンタメ
出版社:講談社
おススメ度 : ★★★★★★☆☆☆☆
技術面のリアル度 : ★★★★☆☆☆☆☆☆
こういう人におススメ! : 深く考えないエンタメを楽しみたい
技術面のリアル度 : ★★★★☆☆☆☆☆☆
こういう人におススメ! : 深く考えないエンタメを楽しみたい
2030年、日本は投薬、治療、体調管理までを担う画期的なAI「のぞみ」に社会を委ねていた。
しかしその理想的な世界が一転、何者かに暴走させられたAIはついに命の選別を始める。
止められるのは警察に追われる天才科学者、桐生浩介。
限られた時間の中で国民の命は守れるのか。
映画化された作品の小説版、ということですかね。
浜口先生は他にもそういうのを書かれていますね。
浜口先生が書かれているので、内容としては安定のクォリティ。
物語は、AI「のぞみ」で様々なことが管理されるようになった近未来の日本。
理想的な世界となっているはずではあるけれど、AIによって職を奪われた人もいれば、不幸になった人もいる。
世界が変わっていく中で、今までも同じようなことは起こっていたはず。
新しいものが出れば、古い業界の人たちは廃れていく、AIもまた同じ。
ただAIが他と違うのは、AIが人々の様々なことを管理している、ということ。
そのAIがもし暴走したら、AIの管理に慣れ切っていた人間たちはどうなるのか?
AIの反逆などは、SFではよく使用されているテーマである。
本作は、それをエンタメに照準絞った感じですね。
AIのこととか、技術的なことは、完全に「そういったもの」で流し、その社会で発生した事件を描いている。
暴走したAIを止められるのは、その「のぞみ」を開発した天才技術者の桐生のみ。
だけど、その桐生がAIを暴走させた犯人に仕立て上げられ、逃亡を余儀なくされる。
真犯人は誰か、桐生は逃げ切り、AIの暴走を止められるのか。
AIを駆使する警察、昔ながらの足と刑事の勘を頼りに動く刑事、新聞記者、様々な人が入り混じり事件を追いかけていく。
分かりやすく、読みやすい、一気にラストまで行くのはまさに映画という感じ。
まー、仕方ない事ですが、真犯人は分かりやすい。
そして読みやすくはあるけれど、深さは感じられない物語展開や人物。
2時間映画を小説化したものだから、そうなるのかなー。
技術的なところに突っ込んではいけない。これはエンタメだ。