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ミステリー 書評

【ブックレビュー】千年図書館(著:北山猛邦)

更新日:

【作品情報】
 作品名:千年図書館
 著者:北山 猛邦
 ページ数:192
 ジャンル:ミステリー
 出版社:講談社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 オチの衝撃度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : ひねりのきいたオチのある作品が好き

 

■作品について

ラストで全てが分かる、あるいはひっくり返される。
そんな作品5つを集めたミステリ短編集。

■良かった点

北山さんの作品だから、物理トリックを用いたミステリの短編集かと思いきや、そうではなかった。
どちらかというと不思議で幻想的、世にも奇妙な物語的な味わいを見せている。
そして、それは功を奏している。
雰囲気と内容が非常にマッチした作品集に仕上がっている。

「見返り谷から呼ぶ声」

どこかの田舎町、とある森では「振り返ってはいけない」と言われている場所がある。
振り返ったものは二度と戻ってこない、そんな禁忌にまつわるお話し。
オチというか仕組みは他作品でも見るものだが、うまく作られていて読ませる。

「千年図書館」

村に凶兆が見えた時、村の誰か一人が捧げられるという図書館。
その図書館の正体とは・・・?
ラスト一行、というかラスト1ページで明かされる衝撃の事実。

「今夜の月はしましま模様?」

地球侵略にやってきた異星人の正体は意外なものだった。
果たして人類は侵略されてしまうのか?

「終末硝子(ストームグラス)」

死者を弔うために塔を作る男爵の謎。
なぜ、塔を作るのか。
そしてその塔を作った結果どうなるのか?

「さかさま少女のためのピアノソナタ」

呪われた楽譜を手に入れた青年。
大学受験に失敗し、自暴自棄になった青年は楽譜通りにピアノを弾き始めると不思議な事象に出くわす。
どうにもならない事態に陥った青年が、解決策の為にとった行動とは?

2、4作目は外国を舞台にしているのだが、重苦しくも幻想的な風景を想起させられる。
物語の舞台を想像させられるような内容に仕上がっており、短いながらも読ませられる雰囲気を持っている。
1作目は切なさ、3作目はちょいとした捻り、5作目はちょっと気持ちが優しくなれるような、そんなバラエティにも富んでおり、なかなか読み応えのある短編集。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

オチの意味が、調べないと分からないかもしれない作品もある。

 

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感想(0件)

千年図書館 (講談社ノベルス)

 

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