【作品情報】
作品名:ミス・パーフェクトが行く!
著者:横関大
ページ数:352
ジャンル:エンタメ
出版社:幻冬舎
おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
問題解決度 : ★★★★★★★★☆☆
こういう人におススメ! :読みやすい痛快エンタメ作品を読みたい
真波莉子は厚生労働省雇用環境・均等局総務課に所属している。いわゆるキャリア官僚だ。
第一問 某政治家の炎上発言を収束させなさい。
第二問 某ファミレスの売り上げワーストワンの店舗を何とかしなさい。
第三問 某航空会社の客室乗務員のセカンドキャリアについて考えなさい。
第四問 赤字経営が続く某市立病院の経営を立て直しなさい。
炎上霞ヶ関→売り上げ最下位ファミレス→リストラ航空会社→赤字病院。進むところ、問題あれど、敵はなし!
キャリア官僚の真波莉子は、なんでもできる何でも屋であり、「ミス・パーフェクト」などと言われている。
頼まれた依頼は、「その問題、私が解決させていただきます」を決め台詞に受けて、そしてこなしてしまう。
更に、実は総理大臣の隠し子でもあり、総理の参謀的な役割も務めている。
才色兼備、まさに一切の隙なし、といった感じ。
総理の隠し子であることがバレて官僚をやめることになっても、ファミレス、航空会社、病院と渡り歩き、それぞれの経営課題を解決していく。
あくまでクールに、最善手を探して付き動いていく。
一方で感情がないわけではなく、働く人たちのこともきちんと考えたうえで手を打っていく。
解決したら、また次へ。
課題解決請負人というか、課題が手ごわいほどやる気も漲ってくるというのが莉子である。
そんな莉子と関わってくるのが、SPの城島。
ひょんなことから莉子の運転手兼警備を請け負うことになった、小学生の娘を持つバツイチの男。
ともにする時間が多くなってくることで、莉子と城島の間にも少しずつ変化が・・・?
一話完結でテンポよく進んでいくのは、テレビドラマ化を意識したような、と言われても確かにしっくりくる。
他の人も言っているけれど、大門未知子の官僚版、といえば確かに、なのかもしれない。
大きなヤマがあるとかそういう作品ではないが、安心して最後まで読める一作。
そんなに物事うまくいきますか?
という疑問は置いておこう。
エンタメだしね。