ミステリー 書評

【ブックレビュー】ノースライト(著:横山秀夫)

更新日:

【作品情報】
 作品名:ノースライト
 著者:横山 秀夫
 ページ数:429
 ジャンル:ミステリー
 出版社:新潮社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 ちょっと人生考えてみたくなる度 : ★★★★★★★☆☆☆
 こういう人におススメ! : 創作者たち

 

■作品について

建築士、青瀬が信濃追分に建てた一軒の家。
青瀬も、そして建築を依頼した家族も満足していたはずの家。
ところがその家には誰も住んでおらず、家の中にあったのは一脚の椅子だけ。

家族はどこへ消えたのか?
残された椅子は何を意味しているのか?

「64」以来の長編ミステリー。

■良かった点

横山さんの作品ではありますが、警察などは出てきません。
一人の建築士を中心に、家族について描いた作品だなというのが第一。

消失した家族を追いかけていくが、警察でも探偵でもない青瀬だからそう簡単にいくわけもない。
謎を追いつつ、建築士としての仕事、事務所が参加することになるコンペ、離婚した妻のもとにいる娘との関係。
過去の父親との思い。
そういった様々なことを積み重ねていき、それらを最後に収束させていく手腕はさすがとしかいいようがない。
どちらかというと淡々と進んでいくのだが、ラストに至って熱い展開をみせるのも唸らされる。

謎は主眼ではなく、あくまで物語のスパイスといった感じ。
この物語で伝えたいことは、「未来に何を遺したいか」とでも言えば良いだろうか。
青瀬はもちろん、建築事務所の所長であり友人である岡嶋、ブルーノ・タウト、亡くなった家族。
ただ生きるだけではない、何を美しいと思い、何を遺したいと思うのか。
それも、ただ残せば良いというものではない。
自分が確かにこの時代に生きたということを、大事な人のために遺したい。
だけど、もちろんそれは簡単なことではなく、出来るかどうかもわからない。
それでもそのために人は力を尽くすことが出来る。
なんか、そんなことを感じさせられた作品だ。

あと横山さんだけに、重厚なというか、色んな語彙での表現力は凄いなと思う。
物語に重みを加えているのは、軽々しく言葉を選んでいないからなんだろう。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

「64」みたいな作品を期待していると、それは違ってしまうので。
大どんでん返し、あっと驚くミステリーみたいなものではないですのでその辺はご注意を。

 

 

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